USCPA試験に合格しても、すぐに転職するつもりはないんだけど、「今の会社で活かすためにUSCPAを取る」というのはどうなのか知りたいな。
USCPA試験に合格しても、転職する人と転職しない人は、半々らしいよ。
USCPAは、会社内でどのように活かせるのかお話しするね。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
現職でのUSCPAの活かし方【転職しない場合】
USCPA予備校のアビタスが、USCPA合格後に転職をしなかったUSCPA合格者をご紹介しています。
紹介されているのは、転職をしなくても社内でUSCPA資格が活かせている方たちで(活かせていなかったら、紹介されていないと思いますが)、なかなか興味深いです。
そのご紹介を参考にして、転職する気はないけれど、USCPAに興味がある方に向けて、転職しない場合のUSCPAの活かし方について、見ていきたいと思います。
1.転職しない場合、どのような目的でUSCPAを取得しようと思うのか?
転職しない場合、どのような目的でUSCPAを取得しようと思うのでしょうか。
(1)明確な目的がある
転職する気がないのにUSCPAを取得しようと思った人たちの話を聞いていると、共通点があるのに気が付きます。
それは「USCPAになれば昇進できるのでは?」などと漠然と思ったからではなく、はっきりとした目的があったということです。
転職をするためにUSCPAを取得しようと思った人たちよりも、「夢を見ていない」と言いますか、自分の社内での状況を現実的に把握して、USCPAの取得に踏み切った印象を受けます。
転職をする気がないのにUSCPAを取得しようと思った理由の例
- 業務でUSCPAの知識が必要なため
- 他の部署(今よりステップアップになる)に異動するチャンスを得るため
- 海外駐在のチャンスを得るため
USCPAという資格が、自分の活躍の場を広げるチャンスになると確信していた方が多いようです。
特に、海外駐在のチャンスを得るためというのは、分かりやすい例ですね。
海外駐在は、通常はキャリアが長くないと任されませんが、USCPA資格を持っていると、資格が経験をカバーし、若くても海外駐在を任される可能性が高まります。
海外で働くには、ビジネスビザと労働許可証が必要となります。
USCPA資格のような、世界で認知されている資格を保有していると、ビジネスビザの申請でプラスに働くため、会社側としても、資格保持者を優先的に海外に派遣しようとします。
(2)USCPAが数ある資格の中で取得するのに最適と考えている
転職する気がないのにUSCPAを取得しようと思った人たちは、USCPAが数ある資格の中でも、取得すべき最適な資格だと考えています。
USCPAが取得すべき最適な資格だと考える理由は、主に以下の2つでしょう。
USCPAが取得すべき資格である理由
- 名刺に肩書が書ける資格だから
- USCPA試験を通し、会計・ビジネス・法律などの知識が身につけられるから
「箔をつけるためにUSCPAを取得した」というお話をよく聞きます。
USCPAは日本の資格ではないのですが「会計士」であり、ライセンス(免許)を取得すれば、名刺に「USCPA」と記載できます。
この点は、日商簿記検定やBATIC(国際会計検定)などの単なる資格と、USCPAという免許の大きな違いです。
商談相手などに「USCPA」と肩書のある名刺を出すだけで、「できる」印象が与えられます。
また、USCPA試験は、監査、会計、ファイナンス、IT、経済学、税法、ビジネス法など幅広く学ぶことになり、ビジネスに必要な知識が効率よく学べます。
さらに、それを英語で学べるという特徴があります。
MBAと同じような感覚で、USCPAにチャレンジしている人も多いでしょう。
知識を身につけることを重要視しており、肩書は重要視しないため、USCPA試験に合格しても、社内の誰にも報告しないという人さえいるようです。
- 転職しないのにUSCPA取得をした人には、USCPA取得に明確な理由がある場合が多い。
- USCPAが活かせるから取得するのであって、なんとなく、USCPAを取得すればいいことがあるかもと夢想して取得する人は少ない。
2.転職しないのにUSCPA取得を考えた人たちの例
では、具体的にどのような人たちが、転職しないのにUSCPA取得に踏み切ったのでしょうか。
監査・会計・財務などのCPA関連業務に就いている人たちと、CPA関連業務に就いていない人たちの2つに分けて見ていきます。
転職しないのにUSCPA取得に踏み切った人たちの例
- 監査・会計・財務などのCPA関連業務に就いている人たち
- CPA関連業務に就いていない人たち
(1)監査・会計・財務などのCPA関連業務に就いている人たち
監査・会計・財務などの仕事をしている人たちは、会計の専門知識をさらに深めたり、英語で会計が理解できるようになることを目的として、USCPA取得を決意した方が多いです。
①日本の公認会計士
典型例なのが、日本の公認会計士さんでしょう。
会計の専門知識はあるけれど、なかなか英語で会計が理解できず、「英語×会計」が学べるUSCPAに魅力を感じ、学習を始めるというパターンです。
英文財務諸表が読めるようになると、外資系企業や海外子会社などの監査対応も可能になります。
日本の公認会計士と米国の公認会計士資格の「ダブルライセンス」となり、監査法人でも活躍の場が広がります。
②外資系企業やグローバル企業の経理職や財務職
外資系企業やグローバル企業の経理職や財務職の人も、USCPA取得を考えることが多いです。
米国企業の場合は、USCPA資格をもっていると、評価が高いです。
また、マネージャー昇進にUSCPA資格が必要となる場合もあります(どこが以前勤めていた米国企業もそうでした)。
社内にUSCPA資格を持っている人が多く、自分もUSCPAを取得しようと考える環境にもなります。
「英語×会計」が分かっていることがウリになりますので、日本の公認会計士や日商簿記検定ではなく、USCPAが取るべき最適な資格となります。
③日系企業の経理職や財務職
日系企業の経理職や財務職の場合でも、たとえば、キャリアアップで経営企画部に異動したい場合などに、USCPA取得を考えるようです。
単なる経理職や財務職から、もう少しマネジメントに近いポジションに就きたい場合に、USCPAを持っていると、USCPAの知識と意欲がアピールできるということです。
この場合は、USCPAが果たして一番適した資格なのか、しかも英語で学習する必要があるのか、多少疑問はあります。
ですが、USCPAは、日本の公認会計士と比べてもコスパがいいですし、取るべき資格の1つであることはたしかでしょう。
(2)CPA関連業務に就いていない人たち
監査・会計・財務などの仕事をしていなくても、USCPA取得を決意した人たちがいます。
USCPAという資格とUSCPAの学習で得た知識で、他者と「差別化」できることを目的としてUSCPA取得を決意した方が多いようです。
①銀行員
ある銀行員の方の場合ですが、本社で債権担当であったため、USCPA取得を考えたそうです。
債権ポートフォリオの運用に必要な知識を身につけたかったのですが、日本国債だけではなく、米国債も担当しているため、USCPAを選んだとのことでした。
その選択は間違っていなかったそうで、USCPAの学習で学んだ会計やファイナンスの知識が役に立っているとのことです。
②営業マン
営業職の方の場合は、他の営業の方との「差別化」のためにUSCPA資格を利用するというのが大きいでしょう。
監査職・経理職・財務職だとUSCPAを持っている人が多いですが、営業職でUSCPAを持っている人は珍しいため、商談相手に与えるインパクトが大きいです。
相手から得られる信頼感が変わりますし、自分としても、USCPAの学習を通して得た知識で、説得力のある商談ができるようになります。
もちろん、USCPAの資格があっても、話の中身がないとハードルを上げるだけとなってしまうので、注意が必要です。
③商社員
総合商社のビジネスは、大きく分けると「トレーディング(中間業者)」と「事業投資(出資者)」の2つがあります。
USCPAの専門知識、しかも英語で理解していることは、「事業投資」、特に海外案件で活かせるとのことです。
投資先の財務状況の分析(デューデリジェンス)をする必要があるからです。
ですので、「トレーディング」担当から「事業投資」担当に異動するためにも、USCPAを取得しようと考える商社勤務の方が増えているそうです。
- CPA関連業務に就いている場合は、「英語×会計」の知識を身につけたり、昇進の要件を満たしたり、活躍の場を広げたりするために、USCPAを取得
- CPA関連業務に就いていない場合は、「英語×ビジネス」の知識を身につけ、他者と差別化するために、USCPAを取得
まとめ:USCPAは転職しなくても活かせる
転職をしなくても、社内でUSCPAが活かせている場合について見てきました。
(1)USCPA取得の目的が転職ではない人は56%
USCPAは転職のために取得するというイメージがありますが、実際は、USCPAに合格しても、すぐに転職しない人も多いです。
USCPA受講生への「USCPA取得の目的」のアンケートでは、転職の意向がある人が44%、転職の意向が無い人が56%だったそうです(アビタス調べ)。
(2)転職する人が多いと錯覚する理由
USCPA予備校は、「USCPAに合格して転職すると、年収がアップして、USCPAプログラムの受講料がすぐに回収できる」とアピールした方が、受講生を増やしやすいです。
また、USCPAについて書いているWebサイトは、転職エージェントが運営しているものが多いため、どうしても転職を促すことを書きがちです。
ネットの情報だけを見ていると、「転職のためにUSCPAを取得する人が多数」と錯覚してしまっても不思議はありません。
(3)転職しなくてもUSCPAは活かせる
転職をしたい人ばかりが、USCPA取得を考えているわけではありません。
転職をしなくても、現職でUSCPAを活かしている人が多くいます。
ですので、転職をする気が無いという場合でも、ぜひUSCPAにチャレンジしていただきたいです。
以上、「現職でのUSCPAの活かし方【転職しない場合】」でした。
現在の会社でUSCPA資格が思ったより活かせなかったり、もっと活かせる道がみつかったら、あとから転職してもいいよね。
ただし、USCPAの学習には時間もお金もかかるので、他の資格と比較して、USCPAが最適な資格だと確信してからにしてね。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。