FAS志望の人が「FASはやめとけ」と言われて、転職するか悩むという話を聞くよ。
あなたはFASは転職先候補にしない方がいいと思うかな?
FAS転職がダメと言われる理由、FASになるメリット・デメリット、FASの業務内容を解説していくね。
FP&Aで役立つ資格はUSCPA(米国公認会計士)
FP&Aで評価される資格はUSCPA(米国公認会計士)です。
USCPAは試験の受験資格を得るため、USCPA予備校のサポートはマスト。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
はじめに:本当にFASになりたい?なりたいなら転職成功法を考える!
FASというのは、Financial Advisory Service(ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス)の略です。
企業に対して財務に関する専門的なアドバイスやサポートをするサービスのことですね。
ちなみに、FASは本来「財務に関するアドバイスをする」というFAS業務の内容だけを指してきました。
ですが最近は、FAS業務を提供する組織もFASと呼ばれるようになっています。
あなたは、FASに転職したいと思ったけれど「FASはやめとけ」という言葉を聞き、本当かどうか心配になってしまったかもしれませんね。
(1)「FASはやめとけ」と断言はできない
結論からすると「FASはやめとけ」と断言することはできません。
なぜなら、FASは厳しい側面がありつつも、魅力的なキャリアパスでもあるからです。
FASの魅力として以下の4つが挙げられます。
FASの魅力
- 高収入:大手コンサルティングファームや投資銀行と肩を並べるような高収入が期待できる。
- キャリアアップ:M&A、企業再生、IPOなど、企業の成長を直接的に支援できるやりがいのある仕事である。
- 高度なスキル習得:財務分析、企業評価、M&A戦略など、高度なビジネススキルを習得できます。
- グローバルな活躍:海外企業との取引も多く、グローバルなビジネス感覚を身につけることができます。
反対に、FASの厳しい側面として以下の4つが挙げられます。
FASの厳しい側面
- 長時間労働:デッドラインが厳しく、長時間労働は日常茶飯事になっている。
- 高ストレス:大規模な案件を多く抱え、常にプレッシャーを感じながら働く必要があります。
- 競争の厳しさ:同僚との競争が激しく、常に高いパフォーマンスが求められます。
- 専門性の高さ:財務、会計、法務など、幅広い知識が必要となり、常に学び続ける必要があります。
FASは魅力もあれば厳しい側面があることもわかっていただけたと思います。
(2)FASが合わないのはどんな人?どう判断する?
それでは、FASが合わない「FASはやめておけ」となるのはどんな人なのでしょうか。
FASが合わない人はこんな人でしょう。
FASが合わない人
- ワークライフバランスを重視する人:長時間労働が避けられないため、プライベートとの両立が難しいと感じることがある。
- ストレスに弱い人:高いプレッシャーの中で働くことに抵抗がある場合は、他の職業の方があっているかもしれません。
- 専門知識を深めることに興味がない人:常に新しい知識を習得し続ける必要があるため、特定の分野を深く掘り下げたい人には向いていません。
もし、自分が「FASが合わない人」に該当していると思った場合。
「FASはやめておく」と判断するには以下のようなポイントがあります。
FASはやめておくか判断するポイント
- 自分のキャリアプラン:長期的なキャリアプランと照らし合わせ、FASでの経験がどのように役立つのか検討。
- 自分の性格:ストレス耐性や競争心、学習意欲などを自己分析し、FASの仕事に合うかどうかを判断しましょう。
- 会社の文化:どのFASの会社を選ぶのかによって、仕事内容や書き方は大きく変わります。複数の会社を比較検討しましょう。
(3)すぐに「FASはやめとく」となるのは短絡的
「FASはやめとけ」という言葉を聞いて、すぐに「FASはやめておく」と思うのは短絡的すぎます。
FASはやりがいのある仕事である一方で、非常に厳しい側面もあるわけですね。
「FASはやめておくべきか」という問いに対する答えは、あなた自身のキャリアプラン、性格、そしてどのFASの会社を選ぶかによって大きく変わってくるわけです。
FASへの転職を考えている場合は、もう少し深掘りしてみましょう。
「FASはやめとけ」と言われてしまう理由、FASの業務内容、FASの業界を解説しますので、本当にFASの仕事がしたいかどうか、じっくり考えてみてくださいね。
FASの仕事がしたいということになった場合は、どうしたらFAS転職が成功するのか考えてみましょう。
1.なぜ「FASはやめとけ」と言われる?
「FASはやめとけ」と言わがちです。
そう言われてしまう理由として、主に5つ挙げられます。
「FASはやめとけ」と言われる理由
- 激務と長時間労働
- 高ストレスな業務環境
- 期待と現実のギャップ
- キャリアの行き詰まり
- 報酬面での不満
ひとつずつ解説します。
(1)激務と長時間労働
なんといっても、FASは激務で長時間労働であることが「FASはやめとけ」となってしまう一番の理由でしょう。
特にM&A案件だと、タイトなスケジュールで膨大なデューデリジェンスや分析作業を行うことになり、激務が続きます。
緊急性の高い案件や短期プロジェクトが多く、長時間労働が一般的。
残業時間が月50時間を超えることも珍しくはありません。
深夜残業や休日出勤も当たり前。
ワークライフバランスが崩れる場合が多いです。
(2)高ストレスな業務環境
高ストレスな業務環境であることも「FASはやめとけ」となる大きな理由となっているでしょう。
FASでは、財務知識だけではなく、法務や税務の高度な専門知識が必要です。
臨機応変な対応も求められます。
クライアントに明確な成果を提供する必要もあります。
結果が数字で示されるので、精神的なプレッシャーが大きくなるわけですね。
クライアント企業の運命を決めるような重要な案件に携わることもあり、責任の重さは半端ない!
さらには、伝統的な年功序列制になっていないことが多く、評価によって年収水準や昇進のスピードが大きく異なってきます。
社内で他の社員との激しい競争にさらされることにもなります。
(3)期待と現実のギャップ
さらに、FASに対する期待と現実にギャップがあることも「FASはやめとけ」の理由として挙げられます。
入社前に説明されていた業務内容と実際にやる業務内容に大きな乖離がある場合があります。
希望していた案件や業務に携われなかったり、経験豊富な人に案件が集中し自分に機会が回ってこなかったり。
また、思ったよりも業務が単調で失望する場合もあります。
同じ業務を長時間担当することになり変化に乏しかったり、細かい財務分析やデータ処理の繰り返しで飽きてしまったり。
案件の進行・予定の調整など地味な作業が多く泥臭いと思ってしまったり。
(4)キャリアの行き詰まり
キャリア面での行き詰まりを感じる人が多いのも「FASはやめとけ」と言われる理由になります。
横移動が簡単ではなく、他の業務に関心をもっても転換が難しいです。
特定の分野(たとえば財務デューデリジェンス)しか経験できずスキルが偏ったり。
将来的なキャリア目標(たとえばプライベートエクイティファンドへの転職)に必要なスキルが身につかなかったりします。
(5)報酬面での不満
報酬面に満足できない場合があるため「FASはやめとけ」と言われてしまいます。
もしかしたら、業務時間、業務環境、業務内容に問題があっても、高年収で報酬が満足なら我慢できるかもしれません。
ですが、FASは業務量の割に給料が見合っていないと感じる人がいます。
拘束時間が長いため、時間給で換算すると割に合わないわけですね。
- 「FASはやめとけ」と言われてしまうには理由がある。
- FAS転職を検討する際は、業務内容・労働環境・キャリア形成の可能性について十分に調査するべき。
- 期待と現実のギャップを最小限に抑えることが重要。
2.FASの主な業務内容は?
FAS転職を成功させるためには、FAS業務の理解が不可欠です。
改めてFAS業務を解説しますね。
FASは前述のように、企業に対して財務の視点からアドバイスをするわけです。
M&Aアドバイザリーを中心に財務面で広くサポート。
業務範囲の広さがFAS業務の特徴と言えますね。
FASの主な業務内容を挙げると以下のようになります。
FASの主な業務内容
- M&Aアドバイザリー(FA)
- デューデリジェンス(DD)
- 企業価値評価(Valuation)
- PMI(Post Merger Integration)
- 企業再生支援
- 不正調査(フォレンジック)
それぞれの業務内容について解説していきます。
(1)M&Aアドバイザリー(FA)
M&Aアドバイザリー(FA)は、M&Aの際、売り手と買い手のどちらかにつき、取引案件全体のプロジェクトマネジメントを行う業務のこと。
具体的には、M&Aの戦略立案・候補企業の選定や財務調査などの準備・交渉・クロージングなどの支援をします。
(2)デューデリジェンス(DD)
デューデリジェンス(DD)は、M&Aにおいて、売り手の財務リスクや課題を調査する業務のこと。
具体的には、売り手の財務分析をすることにより、M&A取引案件の評価や買い手が投資の意思決定をするための情報を提供します。
(3)企業価値評価(Valuation)
企業価値評価(Valuation)は、M&Aアドバイザリー業務の中で、M&Aの対象となる売り手の企業価値を算定する業務のこと。
具体的には、財務モデリングを用いた企業価値の評価・減損テストや加重平均資本コスト(WACC)の計算などをします。
(4)PMI(Post Merger Integration)
PMI(Post Merger Integration:ポスト・マージャー・インテクレーション:統合後業務)は、M&A後の企業をサポートする業務のこと。
M&Aにより、異なる人材、組織、業務、インフラ、評価制度、企業文化の統合で混乱しないよう、アドバイス・支援をします。
(5)企業再生支援
企業再生支援は、業績不振である企業や事業を再生するためにアドバイスをする業務のこと。
具体的には、財務DD(デューデリジェンス)をし、企業が直面するリスク・課題を把握した後、事業再生計画を策定し、ステークホルダーとの交渉・スポンサーの選定などをします。
(6)不正調査(フォレンジック)
不正調査(フォレンジック)は、法的証拠を見つけるための鑑識調査・情報解析をする業務のこと。
具体的には、不正リスクマネジメント体制の構築、不正防止マニュアルの作成などをします。
また、実際に企業が直面した不正会計・粉飾決算・データ偽装・横領などの不正や不祥事を調査します。
FASは、企業を財務面から全面的にサポートし、経営課題を解決し、企業価値を向上させる。
3.FASで役立つ資格は?
FASに転職したいなら、FASで役立つ資格取得を検討しましょう。
FASで役立つ資格をカテゴリ別に分ける、活用場面も対応させると以下のようになります。
カテゴリ | 資格名 | 活用場面 |
---|---|---|
財務・会計関連資格 |
|
財務諸表分析、監査、税務、M&Aのデューデリジェンスや企業価値評価 |
バリュエーション・投資分析関連資格 |
|
企業価値評価、財務モデリング、投資分析 |
M&A関連資格 |
|
M&Aの実務スキル、取引戦略策定、統合計画(PMI) |
リスクマネジメント・内部統制資格 |
|
内部統制評価、リスク管理、財務リスクの分析 |
法務・税務関連資格 |
|
契約書作成、法務リスク管理、税務ストラクチャリング |
プロジェクト管理資格 |
|
M&AプロジェクトやPMI(統合プロセス)の管理 |
データ分析・IT資格 |
|
財務モデリング、データ分析、データ可視化 |
国際資格 |
|
国際会計基準対応、クロスボーダー案件、海外クライアント対応 |
その他 |
|
事業承継、中小企業M&A、ESG投資やサステナビリティに関するアドバイザリー業務 |
(1)財務・会計関連資格
FASで役立つ資格と言えば、やはり財務・会計関連資格でしょう。
FASで役立つ財務会計関連資格
- USCPA(米国公認会計士)
- CPA(公認会計士)
- 簿記検定(日本商工会議所主催)
一番おすすめなのは、USCPA(米国公認会計士)です。
国際的に認知されており、財務諸表分析、監査、税務などに関する知識が評価されます。
M&Aのデューデリジェンスや企業評価で特に役立ちます。
USCPAについては、USCPAの始めかたを参考にしてください。
また、CPA(公認会計士)は、日本国内での高い信頼性を持つ資格で、財務会計や監査に強いです。
そして、簿記検定も2級以上であればFAS業務での基礎知識があるとみなされます。
(2)バリュエーション・投資分析関連資格
FASで役立つ資格となると、バリュエーション・投資分析関連の資格も挙げられるでしょう。
FASで役立つバリュエーション・投資分析関連資格
- CFA(Chartered Financial Analyst)
- CVA(Certivied Valuation Analyst)
CFA(Chartered Financial Analyst)は、投資分析やポートフォリオ管理の知識を証明する資格です。
企業価値評価や財務モデリングに特化した内容が多く、バリュエーション業務に最適ですね。
CVA(Certified Valuation Analyst)は、企業価値評価に特化した資格です。
M&Aや事業承継など、企業価値算定に関わる場面で特に役立ちますね。
(3)M&A関連資格
FASで役立つ資格となると、M&A関連の資格も挙げられます。
FASで役立つM&A関連資格
- M&Aシニアエキスパート
- CM&AA(Certified Merger and Aqcuisition Advisor)
M&Aシニアエキスパート(日本M&Aセンター認定)は、日本市場におけるM&A実務スキルを証明する資格です。
中小企業のM&Aに特化した知識が学べます。
CM&AA(Certified Merger and Acquisition Advisor)は、グローバルなM&Aアドバイザリーに役立つ資格です。
取引戦略や統合計画などの専門知識が提供できます。
(4)リスクマネジメント・内部統制関連資格
FASで役立つ資格となると、リスクマネジメント・内部統制関連の資格も挙げられます。
FASで役立つリスクマネジメント・内部統制関連資格
- CIA(Certified Internal Auditor)
- ERM(Enterprise Risk Management)
CIA(Certified Internal Auditor)は、内部監査やリスク管理の専門知識が証明できる資格です。
内部統制の評価や改善に関連する業務で役立ちます。
ERM(Enterprise Risk Management)は、リスクマネジメントに特化した資格です。
FAS業務におけるリスク評価や管理に有用です。
(5)法務・税務関連資格
FASで役立つ資格となると、法務・財務関連の資格も挙げられます。
FASで役立つ法務・財務関連の資格
- 弁護士
- 税理士
弁護士は、M&Aにおける契約書作成や法務リスクの管理に不可欠です。
クロスボーダー取引では特に重要となってきます。
税理士は、税務リスクの評価や税務ストラクチャリングに役立ちます。
企業再編やクロスボーダー案件での税務アドバイスに強みがあります。
(6)プロジェクトマネジメント関連資格
FASで役立つ資格となると、プロジェクトマネジメント関連の資格も挙げられます。
FASで役立つプロジェクトマネジメント関連の資格
PMP(Project Management Professional)
PMP(Project Management Professional)は、プロジェクトの計画、実行、モニタリングの能力を証明する資格です。
M&AプロジェクトやPMI(Post Merger Integration)での管理に活用できます。
(7)データ分析・IT関連資格
FASで役立つ資格としては、データ分析・IT関連の資格も挙げられます。
FASで役立つデータ分析・IT関連の資格
- MOS(Microsoft Office Specialist)
- Python関連資格
- データ分析関連資格(Tableau、Googleデータアナリティクス認定など)
MOS(Microsoft Office Specialist)は、Excelスキルの証明として、財務モデリングやデータ分析で有用です。
Python関連資格は、財務データの分析やモデリング業務において、プログラミングスキルが活かせます。
データ分析関連資格は、財務データや市場データの可視化・分析スキルが証明できます。
たとえば、Tableau資格、Googleデータアナリティクス認定などがあります。
(8)国際資格
FASでは、国際資格が役に立つでしょう。
FASで役立つ国際資格
- IFRS検定(国際会計検定)
- TOEIC・IELTSなどの英語資格
IFRS検定(国際会計基準)は、IFRS適用企業の財務デューデリジェンスや会計処理で役立つでしょう。
IFRS検定については、こちらの記事を参考にしてください。
TOEIC・IELTSなどの英語資格も、クロスボーダー案件や海外クライアント対応において英語力が必要なため役立つでしょう。
(9)その他資格
その他にもFASで役に立つ資格があります
FASで役立つ資格
- 中小企業診断士
- ESG関連資格
中小企業診断士は、事業承継や中小企業のM&A案件で役立ちます。
ESG関連資格も、ESG投資やサステナビリティに関するアドバイザリー業務に対応できます。
たとえば、SASB、GRI認定資格があります。
まとめ:FASで特に役立つ資格は会計・財務関連資格
FASで役立つ資格をできる限り多く挙げてみました。
各資格の取得優先度は、FASの分野や個人のキャリアプランによって異なります。
やはり、FASの業務は、会計や財務に関する専門知識が一番必要だと思います。
会計・財務関連資格(USCPA・CPA・簿記検定)がFASで最も役立つ資格と考えていいでしょう。
CPAど会計専門に特化させたい場合ではなく、グローバル案件を取り扱いたいならば、USCPAがオススメです!
USCPAは、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
USCPAに興味がある場合は、合格実績が一番高いアビタスというUSCPA予備校を利用するのがオススメです。
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FASで役立つ資格のおすすめはUSCPA(米国公認会計士)です。
USCPA試験の受験資格を得るため、USCPA予備校のサポートはマスト。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」も参考にしてください。
4.FASの年収の目安は?
FASの年収の目安を解説します。
企業規模・役職・地域・担当業務の種類・経験年数などによって大きく異なります。
(1)FASの年収の目安(日本国内の場合)
FASの年収の目安を見てみましょう。
職位 | 経験年数 | 年収目安(万円) | 補足 |
---|---|---|---|
アナリスト | 0~3年 | 400~800 | 新卒採用や若手中途採用。M&Aの基礎業務やデューデリジェンスを担当。 |
アソシエイト | 3~6年 | 700~1,200 | 中堅レベル。バリュエーションやプロジェクトの一部を独立して担当。クライアント対応が増える。 |
シニアアソシエイト | 5~8年 | 1,000~1,500 | チームリーダー的役割。プロジェクト全体の管理、提案書作成、クライアントとの交渉を担当。 |
マネージャー | 8~12年 | 1,200~2,000 | プロジェクトの全体責任者。新規顧客獲得、クライアントの経営層とのコミュニケーションを担当。 |
ディレクター/VP | 10~15年 | 1,800~3,000 | 組織の中核メンバー。大型案件のリードや、複数プロジェクトの管理、若手メンバーの育成に責任を持つ。 |
パートナー/MD | 15年以上 | 3,000~6,000+ | 会社全体の収益に直接責任を持つ。新規顧客開拓、重要クライアント対応、戦略策定、組織運営を担当。 |
FASは大きくは、BIG4系FASと独立系FASの2つに分かれます。
同じ職位であっても、BIG4系FASの方が独立系FASより200万円ほどは高くなるとかんがえていいです。
(2)FASの年収を左右する要因
FASの年収は幅がありますが、幅がある要因は何でしょうか。
FASの年収が決まる要因
- 業務の種類
- 企業規模・種類
- 地域
- スキルと資格
➀業務の種類
FASの年収は業務の種類で変わります。
M&Aアドバイザリーは、デューデリジェンスやバリュエーションを行う職種は年収が比較的高い傾向にあります。
また、事業再生/ターンアラウンドも、難易度の高い案件を担当することが多いため、経験者は高収入になる可能性が高いです。
さらに、フォレンジックは、不正調査や紛争解決支援を行う職種も需要が高く、専門性が評価されます。
➁企業規模・種類
FASの年収は企業規模・種類でも変わります。
Big4系(監査法人系FAS部門)、つまりDeloitte、PwC、KPMG、EYなどのFAS部門は、年収が高い水準で安定しています。
そして、外資系投資銀行も、クロスボーダー案件を多く扱うため、さらに高い年収水準(アナリストで1,000万円以上、VP以上で3,000万円以上)が期待できます。
一方、国内独立系FASは、スタートアップ企業や中小企業案件が中心の場合、年収は大手よりやや低めです(ただし、裁量が大きいのが魅力です)。
③地域
FASの年収は勤務地にも寄ります。
東京・大阪であれば案件数が多く、年収水準が全国平均より高くなります。
一方、地方都市の場合、地域密着型の案件が多く、報酬もやや低めの傾向があります。
④スキルと資格
スキルと資格でも年収が変わります。
USCPA(米国公認会計士)、CPA、MBAなどの資格を持っていると高評価を受けるため、昇給の可能性が高まります。
(3)海外のFAS年収
海外のFASの年収も比較として挙げておきます。
海外のFASの年収
北米
- アナリスト: $70,000~$120,000
- アソシエイト: $100,000~$180,000
- VP以上: $200,000~$500,000+
ヨーロッパ
- アナリスト: €60,000~€100,000
- アソシエイト: €80,000~€150,000
- VP以上: €200,000~€400,000+
海外ではクロスボーダー案件が多く、基本的に日本より高水準です。
FASは高い専門性と成果が求められる分、年収の上昇余地が大きい。
経験を積みながら資格取得や転職戦略を組み合わせることで、キャリアアップと収入増加が実現できる。
5.FAS転職で成功した人の共通点と成功法は?
もしあなたが本当に「FASに転職したい!」と思う場合、FAS転職で成功した人の転職成功法を取り入れて真似してしまいましょう。
FAS転職で成功するには、専門知識やスキルの向上が大事ですが、業界特有の準備や戦略が必要です。
FAS転職で成功した人の転職成功法には、以下のような8つの特徴があります。
FAS転職で成功した人の転職成功法の特徴
- 自己分析を行う
- 求められるスキルと知識を理解
- 資格取得でアピール
- 転職市場のリサーチ
- 効果的な履歴書・職務経歴書の準備
- ネットワーキングの活用
- 面接対策
- 転職エージェントを活用
FAS転職の成功法の特徴をひとつずつ解説していきます。
(1)自己分析を行う
FAS転職で成功するには、まず自己分析を行うといいでしょう。
FAS転職のため行う自己分析
- キャリアゴールの明確化
- スキルの棚卸
➀キャリアゴールの明確化
なぜFASを目指すのかを明確にし、志望動機を整理します。
たとえば「M&A分野に特化したい」「財務分析スキルを活かしたい」「事業再生に貢献したい」など、具体的な目的を設定しましょう。
➁スキルの棚卸
現職や過去の経験を見直し、FAS業務に活用できるスキルや成果を整理します。
たとえば、財務分析経験、プロジェクト管理スキル、リーダーシップ経験など。
(2)FASで求められるスキル・知識を理解
FAS転職で成功するには、FAS業務で求められるスキル・知識を自分がどの程度満たしているかを評価し、不足分を補完するといいでしょう。
FASで求められるスキル・知識
- 必須スキル・知識(財務・会計スキル、バリュエーション、データ分析)
- 補完スキル・知識(コミュニケーション能力、英語力、業界知識)
➀FASでの必須スキル・知識
FASでの必須スキル・知識は、財務・会計スキル、バリュエーション、データ分析が挙げられます。
財務諸表の読み取りや分析能力といった財務・会計スキル、企業価値評価の知識(たとえば、DCF法や類似企業比較法など)、Excelや財務モデリングスキル(場合によっては、PythonやTableauなど)がFASでの必須スキルとなります。
➁FASでの補完スキル・知識
FASでの補完スキル・知識は、コミュニケーション能力、英語力、業界知識が挙げられます。
クライアントとのやり取りや交渉でコミュニケーション能力が必要ですし、クロスボーダー案件や外資系企業の場合、TOEICスコアやビジネス英語力が求められます。
もちろん、FAS業務に関連するM&A、事業再生、資金調達、コンサルティングの業界知識も必要となります。
(3)資格取得でアピール
FAS転職市場では資格が非常に重視されるため、FAS転職で成功するには資格することが効果的です。
既にFASで役立つ資格は解説していますが、特に以下のような資格を取得するといいでしょう。
- 会計・財務系資格:USCPA、CPA、簿記検定
- バリュエーション系資格:CFA、CVA
- 英語系資格: TOEIC(800点以上)、IELTS、TOEFL
- M&A系資格: M&Aシニアエキスパート、CM&AA
- プロジェクト管理資格: PMP
たとえ資格がない場合でも、自己学習や関連経験を積むことでアピールできます。
(4)転職市場のリサーチ
FAS転職で成功するには、転職市場のリサーチが不可欠です。
FAS転職での転職市場のリサーチ
- 求人情報の確認
- 業界の動向を把握
➀求人情報の確認
転職エージェントを活用し、FASの求人情報を収集しましょう。
企業ごとに求めるスキルや経験が異なるため、条件を精査すること。
➁業界の動向を把握
M&A市場の拡大、事業再生ニーズの高まり、ESG投資など、トレンドを把握しましょう。
特定分野(たとえば、クロスボーダーM&A、ESG関連アドバイザリー)への関心を示すと他の求職者との差別化につながる。
(5)効果的な履歴書・職務経歴書の準備
FAS転職に限りませんが、効果的な履歴書・職務経歴書を準備するのが転職成功の一歩です。
FAS転職で効果的な履歴書・職務経歴書
- 財務・会計スキルの強調
- 経験のストーリー化
- アピールポイントの明確化
➀財務・会計スキルの強調
数字を使って具体的な成果を示しましょう。
たとえば、○○円規模の取引で財務デューデリジェンスを担当など。
➁経験のストーリー化
プロジェクトでの役割や貢献を具体的に記載しましょう。
「問題発見」「解決策提案」「成果」のフレームで書くと説得力が増します。
③アピールポイントの明確化
いかに自分がふさわしいのかアピールしましょう。
志望ポジションに関連する資格や経験を強調します。
(6)ネットワーキングの活用
ネットワーキングもFAS転職で成功するためにうまく活用したいです。
FAS転職でのネットワーキングの活用
- 業界内の人脈づくり
- OB・OG訪問
➀業界内の人脈作り
業界内の人脈を作りましょう。
LinkedInや業界セミナー、X(旧Twitter)などでFASに従事する人とつながって、転職の成功例やアドバイスを直接聞くといいですね。
➁OB・OG訪問
OB・OG訪問をするのもいいでしょう。
興味のある企業で働く人に、キャリアパスや求められるスキルを教えてもらうといいですね。
(7)面接対策
これもFAS転職に限りませんが、面接対策をしっかりやっておくのが大事です。
FAS転職の面接対策
- 想定質問の準備
- ケーススタディ対策
- コミュニケーション能力のアピール
➀想定質問の準備
想定質問への回答を考えておくといいでしょう。
「なぜFASを選んだのか」「FAS業務でどのように貢献できるか」などの質問を想定。
自分のスキルをFAS業務にどう活かせるかを具体的に説明できるようにしておきます。
➁ケーススタディ対策
FAS転職の面接では、ケーススタディが課される場合があります。
たとえば、M&A案件や事業再生のケーススタディが考えられます。
財務データを基にしたシナリオ分析や、企業価値評価の練習をしておくといいでしょう。
③コミュニケーション能力のアピール
面接は、コミュニケーション能力をアピールする良いチャンスです。
FASではクライアント対応や交渉力を問われます。
面接でも、論理的かつ明確な回答を心がけるようにしましょう。
(8)転職エージェントを活用
FAS転職での成功には、転職エージェントの活用が不可欠です。
FAS転職では転職エージェントを活用
- 専門エージェントを利用
- エージェントと密に連携
➀専門エージェントを利用
FAS転職の場合、一般転職エージェントを利用するのはおすすめしません。
FASやコンサルティングに特化した転職エージェントを利用しましょう。
業界情報が豊富ですし、書類添削や面接対策のサポートも期待できます。
➁エージェントと密に連携
専門エージェントを利用しておけば安心というわけではありません。
自分のキャリアプランや希望条件をしっかり伝えましょう。
自分に合った求人を紹介してもらえるように連携が大事です。
まとめ:FAS転職成功には入念な準備と自分の市場価値を高める戦略が必要!
FAS転職を成功させるには、自己分析、スキルアップ、業界研究、ネットワーキング、面接対策など多方面で準備することが重要となります。
また、資格取得やエージェント活用を通じて、自分の市場価値を高める戦略を実践することが成功への近道です。
そして、せっかく入社したのにすぐ退社とならないよう、入社後のスキルアップやキャリアパスを考慮することも大切です。
たとえば、M&Aや事業再生、バリュエーションなど特定の分野で専門性を高めることで、長期的な成長が見込めますね。
FAS転職成功の特徴8つにできるだけ多く該当すると、転職成功の確率が高まる。
FASに関するよくある質問
FASに関するよくある質問にお答えします。
Q1:FASとコンサルは違うの?どんな違いがあるの?
FASとコンサルは違います。
とはいえ、違いについて公式な定義はありません。
ほぼ同意義に扱われることも多いので留意してください。
あえてFASとコンサルの違いを比較すると、以下のようになります。
比較項目 | FAS | コンサル |
---|---|---|
対象領域 | 財務やM&Aを中心に特化 | 経営全般にわたる広範な領域 |
業務の深さ | 財務データを深掘りし、短期間で成果を出す | 戦略立案から実行支援まで幅広く対応 |
適している人材 | 数字に強く、ロジカルな分析を得意とする人 | 創造的なアイデアや広範なビジネス知識を持つ人 |
キャリアの方向性 | 財務・M&Aの専門家、投資銀行やCFO職へ | 経営陣、事業開発リーダー、変革推進者 |
FASもコンサルも、企業の成長や課題解決に貢献する重要な役割をもちます。
よって、どちらになりたいか考える場合は、自分の得意分野やキャリア目標に合った選択が重要となります。
FASとコンサルとして働く場合、どんな違いがあるのかというと、以下の4つが挙げられます。
FASとコンサルの違い
- 専門性
- 業務範囲
- アプローチ
- 年収
➀専門性
FASとコンサルは専門性が違います。
FASは、財務領域に特化した専門的なサービスを提供します。
財務分析やバリュエーション、M&Aプロセス、会計・税務知識が求められます。
コンサルは、経営全般に関する幅広いアドバイスを提供します。
戦略立案、業務プロセスの改善、IT導入、マーケティングなど、幅広いビジネススキルが必要となります。
➁業務範囲
また、FASとコンサルでは業務範囲も違います。
FASは、M&Aアドバイザリー、企業再生支援、バリュエーション、フォレンジックなどの財務関連業務を行います。
コンサルは、戦略、経営、ITなどさまざまな領域をカバーします。
③アプローチ
そして、FASとコンサルではアプローチも違ってきます。
FASは財務データの詳細分析に基づく具体的な解決策を提示します。
論理的な根拠に基づいて経営判断をサポート。
財務面に特化しているため、短期間で特定の成果を出すプロジェクトが多いです。
コンサルは、経営全般の広い視点からの助言をします。
顧客の業務課題やビジョンに基づき、創造的かつ柔軟な方法で解決策を提示。
長期間にわたるプロジェクトや包括的な変革をサポートする場合が多いです。
④年収
最後に忘れてはいけないのが、FASとコンサルでは年収も違うということです。
FAS | コンサル |
---|---|
初任給: 約500万~800万円(経験に応じる)。 | 初任給: 約500万~900万円(戦略系が高い)。 |
中堅レベル: 800万~1500万円。 | 中堅レベル: 800万~2000万円(特に外資系は高い)。 |
特徴: 成果報酬が大きいことがあり、 M&A案件の成功報酬が収入に反映される場合も。 |
特徴: 年収はコンサルの種類(戦略系、IT系)や 企業規模によって異なる。 |
一般的にFASよりコンサルの方が年収が高い傾向にあります。
FASの初任給だと約500万~800万円(BIG4や外資系では上限に近い)。
M&Aや財務分野に特化した高度なスキルが求められるため、比較的高めです。
コンサルの初任給だと約500万~900万円(戦略系が高い)。
戦略コンサル(マッキンゼー、BCGなど)や外資系ITコンサルは初任給が突出して高くなります。
中堅レベル(5~10年目)の場合FASだと、年収800万~1500万円程度。
成果報酬(インセンティブ)が加わる場合、1案件ごとに大きく収入が変わることがあります。
中堅レベル(5~10年目)の場合コンサルティングだと、年収800万~2000万円程度。
戦略系コンサルはこの層での年収が突出して高く、IT系コンサルや総合系コンサルは若干下回る傾向にあります。
シニアレベル(10年以上)の場合FASだと、年収1500万~3000万円以上。
特に外資系やBIG4系のパートナークラスでは、案件規模に応じて数千万円を超えることもあります。
シニアレベル(10年以上)の場合コンサルだと、年収1500万~5000万円以上(戦略系が高い)。
戦略系コンサルのパートナーやIT系コンサルのトップクラスは、年収が数千万円~1億円規模に達する場合もあります。
つまり、若手~中堅レベルだと、戦略系コンサルのほうが平均的に高いです(特に外資系)。
ただし、FASでも成功報酬次第で大きな伸びが期待できます。
そして、シニアレベル以上だと、戦略系コンサル(特にパートナークラス)のほうが上限が高いです。
ただし、FASのパートナーや外資系のエグゼクティブクラスも十分高収入を得られる可能性はあります。
FASとコンサルの違い
FAS:財務の専門知識を活かした深い分析と具体的な解決策の提示を行う。企業の財務体質の健全化や経営戦略の高度化を図ることが役割。
コンサル:企業の全般的な経営改善を目指し、より幅広い領域でサービスを展開。
FAS・コンサルの求人で比較
Q2:BIG4系FASと独立系FASの違いは?
FASは大きくはBIG4系FASと独立系FASの2つがあると解説しました。
どちらもメリット・デメリットがあるため、自分のキャリアプランや働き方の希望に合った選択が重要ですね。
BIG4系FASと独立系FASの特性を理解することで、キャリア選択や転職活動に役立てることができます。
具体的ににどのような違いがあるのか、ポイントは以下の5つです。
項目 | BIG4系FAS | 独立系FAS |
---|---|---|
規模とブランド力 | グローバル規模、強いブランド力 | 中小規模、個々の実績や専門性が評価される |
案件の種類と規模 | 大型・複雑な案件、クロスボーダーが多い | 中小企業案件や地域密着型、比較的小規模な案件が多い |
仕事内容と専門性 | 専門分野に特化した分業制 | 幅広い業務を一貫して担当、オールラウンド型 |
キャリアパス | 投資銀行やグローバル企業への転職機会が多い、MBAや海外経験が得られる | 中小企業向けコンサルや地域密着型のキャリアを構築しやすい |
働き方と文化 | 多忙だがプロフェッショナルな環境、厳格な業務プロセス | 柔軟な働き方やアットホームな雰囲気、裁量が大きい |
➀規模とブランド力
BIG4系FASと独立系FASは、規模とブランド力が異なります。
BIG4系FASの規模は、Deloitte、PwC、EY、KPMGといったグローバルな監査法人グループに属しており、世界的なネットワークとリソースを活用可能です。
ブランド力は「BIG4」の知名度が高く、クライアントからの信頼度も非常に高いです。
独立系FASの規模は、比較的小規模で、スタートアップや中小企業に特化しているケースが多いです。
ブランド力は、一部の大手独立系(M&Aキャピタルパートナーズなど)は知名度がありますが、BIG4ほどの認知度はなく、個々の実績や専門性で評価されます。
➁扱う案件の種類と規模
BIG4系FASと独立系FASは、扱う案件の種類と規模が異なります。
BIG4系FASの案件の種類:は、クロスボーダー案件、大型M&A、企業再編、事業再生など幅広い分野に対応しています。
多くの場合、規模の大きい上場企業や多国籍企業がクライアントになります。
案件規模も、数百億~数千億円規模の案件が多く、難易度の高い複雑な案件に取り組む機会が多くなります。
独立系FASの案件の種類は、中小企業のM&A支援や事業承継、地域密着型の案件が中心となります。
一部の独立系ではベンチャー投資や特定業種に特化する場合もあります。
案件規模は、数億~数十億円規模の案件が多く、比較的スピーディーな進行が可能な案件が多いです。
③仕事内容と専門性
BIG4系FASと独立系FASは、仕事内容と専門性が異なります。
BIG4系FASの仕事内容は、各プロジェクトが高度に分業化されており、財務デューデリジェンス(FDD)、バリュエーション、フォレンジック、PMI(統合支援)など、専門分野ごとに業務を担当することが多いです。
専門性としては、深い専門性を持つ人材が多く、各分野のスペシャリストとして成長しやすい環境です。
独立系FASの仕事内容は、少人数のチームで幅広い業務を担当することが多く、案件の初期段階から契約締結後のフォローまで一貫して関わることができます。
専門性としては、総合的なスキルが求められるため、オールラウンドな経験を積むことができます。
④キャリアパス
BIG4系FASと独立系FASは、キャリアパスが異なってきます。
BIG4系FASのキャリアの選択肢は、BIG4内での昇進や、外資系投資銀行やコンサルファームへの転職など、多様なキャリアパスが開かれています。
MBA取得や海外勤務の機会も得られやすいです。
スキルの習得としては、国際案件を経験する機会が多く、英語力や高度な財務スキルが磨かれる。
独立系FASのキャリアの選択肢は、中小企業向けコンサルティングや事業再生、地域密着型のFAS業務を続けるケースが多くなります。
一部ではM&Aアドバイザリー業務に特化するキャリアも選択可能となります。
スキルの習得としては、中小企業特有の課題解決力や、実務ベースでのスキルが身につきます。
⑤働き方と文化
BIG4系FASと独立系FASは、働き方と文化も異なります。
BIG4系FASの働き方は、大規模案件が多いため、チームでの協働が重視されます。
労働時間は長くなる傾向があり、多忙なプロジェクトが続く場合もあります。
文化としては、グローバルスタンダードに基づく厳格な業務プロセスが求められ、プロフェッショナルな雰囲気が強いです。
独立系FASの働き方は、少人数のため裁量が大きく、意思決定がスピーディー。
個々のスケジュール管理が求められるますが、ワークライフバランスを重視する企業も増えています。
文化としては、アットホームで柔軟な働き方ができる場合が多く、トップダウンよりもフラットな組織が多いです。
まとめ:「FASになるのはやめとけ」に従わなくてもいい!
「FASはやめとけ」と言われる背景には、FAS業務の特性や働き方に起因する厳しさやデメリットが影響しています。
ただし、それは人によって捉え方が異なるため、一概に「やめとけ」と結論づけるのは早計ですね。
「FASはやめとけ」と言われる理由は、主に以下の5つがありました。
「FASはやめとけ」と言われる理由
- 激務と長時間労働
- 高ストレスな業務環境
- 期待と現実のギャップ
- キャリアの行き詰まり
- 報酬面での不満
そして、FASの厳しい側面として以下の4つを挙げました。
FASの厳しい側面
- 長時間労働:デッドラインが厳しく、長時間労働は日常茶飯事になっている。
- 高ストレス:大規模な案件を多く抱え、常にプレッシャーを感じながら働く必要があります。
- 競争の厳しさ:同僚との競争が激しく、常に高いパフォーマンスが求められます。
- 専門性の高さ:財務、会計、法務など、幅広い知識が必要となり、常に学び続ける必要があります。
ですが、以下のようなFASの魅力があります。
FASの魅力
- 高収入:大手コンサルティングファームや投資銀行と肩を並べるような高収入が期待できる。
- キャリアアップ:M&A、企業再生、IPOなど、企業の成長を直接的に支援できるやりがいのある仕事である。
- 高度なスキル習得:財務分析、企業評価、M&A戦略など、高度なビジネススキルを習得できます。
- グローバルな活躍:海外企業との取引も多く、グローバルなビジネス感覚を身につけることができます。
人によってはFASが合わない場合がありますが、その厳しさを乗り越えることで得られるスキルや経験は非常に価値が高いです。
自分の適性やキャリア目標に照らし合わせて、FASの働き方が合うかどうかを慎重に判断することが重要となります。
FASで働きたい場合、どんな資格が役立つかというと、会計・財務関連の資格となります。
一番おすすめとなる資格は、USCPA(米国公認会計士)です。
USCPAは、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
USCPAの合格実績が一番高い、アビタスというUSCPA予備校を利用するのが近道です。
以上、「FASはやめとけって本当?FASのデメリットと転職成功法を徹底解説!」でした。
でもやりがいがあって、高年収も狙えるわけだね。
激務でもスキルと経験を積み上げ、キャリアアップしていきたい人には最適な職種だね。
反対に、ワークライフバランスが大事で、高年収は望まない人は「FASはやめとけ」だね。
FASではUSCPA資格が役に立つので、挑戦するか検討してみてね。
FASで評価される資格はUSCPA(米国公認会計士)
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。