CIA・CISA・CFEが内部監査関連の資格みたいなんだけど、どんな違いがあるのか分からないな。
内部監査については、CIA(公認内部監査人)・CISA(公認情報システム監査人)・CFE(公認不正検査士)が主な資格だね。
USCPAが人気だけど、CIA・CISA・CFE資格を取ってもいいし、USCPA合格後に追加してCIA・CISA・CFEを取ってもいいね。
CIA・CISA・CFEを比較して、どの資格を取るといいのか一緒に見ていこうね。
USCPA(米国公認会計士)やCIA(公認内部監査人)の受験も考えてみてください。
USCPAは受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
CIA(公認内部監査人)については、こちらを参考にしてください。
1.内部監査資格とは?
日本で内部監査資格というと、主に、CIA(公認内部監査人)、CISA(公認情報システム監査人)、CFE(公認不正検査士)の3つを指していることが多いです。
内部監査資格とは
- CIA(公認内部監査人)
- CISA(公認情報システム監査人)
- CFE(公認不正検査士)
どのような資格なのか、1つ1つ見ていきます。
(1)CIA(公認内部監査人)
CIA(公認内部監査人)は、Certified Internal Auditorの略称です。
米国に本部のあるIIA(内部監査人協会)が認定する「内部監査」の国際資格です。
内部監査や内部統制に従事している方(したい方)が受験することが多いです。
(2)CISA(公認情報システム監査人)
CISA(公認情報システム監査人)は、Certified Information System Auditorの略称です。
米国に本部のあるISACA(情報システムコントロール協会)が認定する「情報システム監査・セキュリティやコントロール」の専門家であることを示す国際的な資格です。
システム監査や内部監査に従事している方(したい方)が受験することが多いです。
(3)CFE(公認不正検査士)
CFE(公認不正検査士)は、Certified Fraud Examinersの略称です。
米国に本部のあるACFE(公認不正検査士協会)が認定する「不正の防止・発見・抑止」の専門家であることを示す国際的な資格です。
不正対策が重要視される業種の方や、法務部やコンプライアンス部に従事している方(したい方)が受験することが多いです。
CIA(公認内部監査人)については、こちらの記事が詳しいです。
CIA試験は、アビタスのCIA講座で学習するのがおすすめです。
\アビタスに無料で資料請求する/
2.内部監査資格の試験について
つぎに、3つの内部監査資格の試験について見ていきます。
(1)CIA・CFE・CISAの試験の比較
CIA(公認内部監査人)・CISA(公認情報システム監査人)・CFE(公認不正検査士)の試験を比較すると、以下のようになります。
項目 | CIA
(公認内部監査人) |
CISA
(公認情報システム監査人) |
CFE
(公認不正検査士) |
必要な学習時間 | 300時間から500時間 | 150時間から250時間 | 100時間から200時間 |
独学できるか | 情報が入りにくいため、難しい | 独学可能 | 独学可能 |
受験資格の要件 | 次のいずれか
|
18歳以上なら誰でも受験可 | ACFE会員かつ資格点数が40点以上
資格点数の例;
|
受験日 | 通年 | 通年 |
|
受験場所 | ピアソンVUEが認定するテストセンター | 自宅受験可 | 自宅受験可 |
受験方法 | コンピュータ試験 | コンピュータ試験 | コンピュータ試験 |
受験料 |
( )はIIA個人会員の場合 |
760ドル(575ドル)
( )はISACA会員の場合 |
4科目で22,000円
ただし、ACFE会員になる必要があるため、入会金や年会費もかかる |
受験科目 | 3科目(3パート) | 1科目 | 4科目(セクション) |
受験言語 | 日本語可 | 日本語 | 日本語 |
出題形式 | 選択問題のみ | 選択問題のみ | 選択問題のみ |
合格点 | 600ポイント以上(75%くらいの正答率) | 75%以上 | 94問以上(75%以上) |
3つの資格とも、
- コンピュータ試験で受験しやすい
- 日本語受験可
- 選択問題のみ
- 75%くらいの正答率で合格
そして、各資格については、
- CIAは、少し勉強に時間がかかると思われる。独学も難しい。
- CISAは、18歳以上なら受験できるので、誰でも挑戦しやすい。
- CFEは、受験日が年2回なので、受験のタイミングに気をつける。
(2)CIA・CISA・CFEの試験の内容
CIA(公認内部監査人)・CISA(公認情報システム監査人)・CFE(公認不正検査士)の試験の内容は、以下のようになります。
①CIA試験の内容
CIA(公認内部監査人)試験は、3科目(3パート)です。
科目名 | 問題数 | 試験時間 | |
Part1 | 内部監査に不可欠な要素 | 125問 | 2時間半 |
Part2 | 内部監査の実務 | 100問 | 2時間 |
Part3 | 内部監査のためのビジネス知識 | 100問 | 2時間 |
科目合格制度で、初回受験申込登録完了から3年以内に、3科目合格する必要があります。
各科目(Part)の詳細は、以下の通りです。
Part 1: 内部監査に不可欠な要素
出題内容 | 出題割合 | |
A | 内部監査の基礎 | 15% |
B | 独立性と客観性 | 15% |
C | 熟達した専門的能力および専門職としての正当な注意 | 18% |
D | 品質のアシュアランスと改善のプログラム | 7% |
E | ガバナンス、リスク・マネジメントおよびコントロール | 35% |
F | 不正リスク | 10% |
Part 2: 内部監査の実務
出題内容 | 出題割合 | |
A | 内部監査部門の管理 | 20% |
B | 個々の業務に対する計画の策定 | 20% |
C | 個々の業務の実施 | 40% |
D | 個々の業務の結果の伝達および進捗状況モニタリング | 20% |
Part3: 内部監査のためのビジネス知識
出題内容 | 出題割合 | |
A | ビジネス感覚 | 35% |
B | 情報セキュリティ | 25% |
C | 情報技術 | 20% |
D | 財務管理 | 20% |
②CISA試験の内容
CISA(公認情報システム監査人)試験は、1科目です。
出題分野 | 出題割合 | |
ドメイン1 | 情報システム監査のプロセス | 21% |
ドメイン2 | ITガバナンスとITマネジメント | 17% |
ドメイン3 | 情報システムの調達、開発、導入 | 12% |
ドメイン4 | 情報システムの運用とビジネスレジリエンス | 23% |
ドメイン5 | 情報システムの運用とビジネスレジリエンス | 27% |
150問出題されます。試験時間は4時間です。
③CFE試験の内容
CFE(公認不正検査士)試験は、4科目(4セクションです)。
出題分野 | |
セクション1 | 財務取引と不正スキーム |
セクション 2 | 法律 |
セクション3 | 不正調査 |
セクション4 | 不正の防止と抑止 |
125問出題されます。試験時間は各セクションで最大3時間。
科目合格制度で、初めに出願した試験から連続する3回の試験までに合格する必要があります。
3.どの内部監査資格を取るのか?
CIA(公認内部監査人)・CISA(公認情報システム監査人)・CFE(公認不正検査士)の内部監査資格のうち、どれを取ったら良いのでしょうか。
国際資格の学校アビタスによると、2020年10月末時点でのCIA・CISA・CFEの合格者は以下のようになっています。
参照:CIA・CISA🄬・CFE 3つの監査系国際資格の特徴と将来性【イベントレポート】
CIAだけの合格者が一番多く、CISAだけの合格者、CIAとCISAのダブル合格者、CFEだけの合格者と続くわけですね。
CIA・CISA・CFEの合格者多い順
- CIAだけ
- CISAだけ
- CIAとCISAの両方
- CFEだけ
- CIAとCFEの両方
- CIA、CISA、CFEの全部
- CISAとCFEの両方
CISAやCFEがピンポイントで必要というわけではなければ、まずはCIAを取り、CIAにプラスしてCISAかCFEをダブルで取る人が多いというわけでしょう。
CIAは内部統制を理解する上での基本の試験というタテツケなので、一番最初に受け、必要に応じて、CISAとCFEの特化した試験も受けるとスムーズでしょう。
以上、「【国際内部監査資格の比較】CIA・CISA・CFEのどれがおすすめ?」でした。
どれを取るといいのか、判断基準ができたよ。
とはいえ、システム監査の資格が欲しければCISA(公認情報システム監査人)を取った方がいいし。
不正対策のプロになりたければCFE(公認不正検査士)を取った方がいいし。
ケースバイケースだね。
それに、CIAを取ってから、CISAやCFEも取っても評価されるよね。
自分に合った内部監査資格にぜひ挑戦してみてね。