週20時間は勉強時間を確保したいけど、仕事が忙しすぎて全然勉強時間が取れないよ。
このままだと全科目合格は無理そうで困ったよ。
USCPAの勉強ができないからといって、仕事を辞めて勉強に専念すると、収入がなくなってしまうし、キャリアが分断されるので困るよね。
そんな場合は、監査トレーニーになるのが1つの手だから、検討してみようか。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
はじめに:USCPAに「監査トレーニー」がおすすめな理由
はじめに、なぜ「監査トレーニー」をUSCPAにおすすめするのか理由をお話ししていきます。
結論から言うと、勉強と仕事の両立が難しいUSCPA受験生を救うからです。
「USCPA試験は簡単」とよく言われますが、簡単ということはありません!
「日本の公認会計士試験に比べれば合格しやすい」というのが正しいです。
USCPA試験の勉強を始めてから、思ったより勉強が大変で、しっかり勉強時間を確保する必要があることに気がつく人が多いです。
そして、なかなか勉強時間が確保できず、勉強と仕事の両立に悩んでしまう場合が多いです。
「自分ならUSCPA試験くらい簡単に合格できる」と過信してしまう人が一定数いるんですよね。
USCPA受験生が、勉強時間を確保するためできることは、以下の4つでしょう。
勉強時間を確保するためにできること
- 仕事を辞めて勉強に専念する:収入とキャリアの面で避けたい
- 今の職場で交渉をし働き方を変える(勤務時間・勤務日数・残業時間を減らす、在宅勤務を増やすなど):交渉がうまくいく可能性が低い
- 勉強時間が確保しやすい職場に転職する:検討の余地あり
- 「監査トレーニー」になる:挑戦してみる価値あり
仕事を辞めて勉強に専念するのは、現実的には厳しいでしょう。
無収入になって金銭的に余裕がなくなりますし、日本で働く場合、再就職時にキャリアの空白があるとあまりよく思われません。
「USCPAは働きながら取る資格」という印象が強いです。
資格の勉強に専念していたというのは、働きながら勉強できなかった人ということで、全科目合格しても評価がマイナスになる可能性すらあります。
今の職場で交渉をし、働き方を変えるというのも、現実的には厳しいでしょう。
交渉したくらいで勤務時間が短くなるならば、最初から勉強時間が取れないようなハードな働き方にはなっていないと思います。
転職で勉強時間が確保しやすい環境に移るというのは、十分に検討の余地があります。
とはいえ、全科目合格後に転職をしたほうが、良い条件で採用されるでしょう。
科目合格で転職をすると、無駄に転職回数を増やすことにつながるかもしれません。
USCPAの転職は「USCPAが転職する際に失敗しない転職エージェント選び」が詳しいです。
そこで今回は、USCPA受験生が勉強時間を確保するためできることとして「監査トレーニー」になることをおすすめしていきます。
「監査トレーニー」は、勉強時間・収入・監査経験の3つが確保できる、USCPA受験生にとってはありがたいシステムです。
特に、USCPA全科目合格後に監査がしたい場合は、監査トレーニーとして早めに監査法人に入ってしまうのは、十分にアリな選択でしょう。
それでは「監査トレーニー」について詳しく見ていきましょう。
1.「監査トレーニー」とは?
「監査トレーニー」とは、「監査法人で働き、お金をもらいながら、勉強時間の考慮をしてもらいつつ、会計士試験合格を目指せる制度」です。
監査法人によって呼び方が違ったりしますが、「監査法人が会計士試験受験生のために用意している制度」と思っていただければいいと思います。
「監査トレーニー」は、すべての監査法人が用意しているわけではありません。
また、時期により募集しているかどうか変わります。
現に、どこがBIG4監査法人で働いていた頃は、勤務先のBIG4監査法人では、「監査トレーニー」はありませんでした。
ただし「監査トレーニー」ではなく、「監査アシスタント(補助者)」はいました。
「監査トレーニー」と「監査アシスタント(補助者)」は、以下のような違いがあると理解しています。
「監査トレーニー」と「監査アシスタント(補助者)」の違い
監査トレーニー
- 正社員(監査法人では「正職員」と言います)
- 公認会計士試験の勉強中で、ある程度の会計知識や監査知識がある
- 監査本体の仕事に関わる
- 勉強時間の確保ができるよう、残業は基本的になし
監査アシスタント(補助者)
- 契約社員・派遣社員・パート・アルバイトであることも多い
- 会計や監査知識がなくてもよい(求められているわけではない)
- 監査の裏方的な仕事をする
- 残業はある(どのくらいかは、採用時の話し合いで決まる)
監査法人によって違いはあると思いますが、「監査トレーニー」は恵まれたポジションといえるでしょう。
「監査トレーニー」のメリットを挙げると、以下のようになります。
監査トレーニーのメリット
- 残業なし(勉強時間が確保できる!)
- 試験前に休暇がもらえる(試験対策ができる!)
- 働きながら、監査や会計が学べる(試験対策にもなる!)
- 予備校代や試験代を負担してもらえる場合がある(支出が抑えられる!)
公認会計士受験生に試験合格後に入所してもらいたいので、監査法人はメリットが盛りだくさんの「監査トレーニー制度」を用意しているわけでしょう。
公認会計士受験生としては、このようなメリットがたくさんある制度をありがたく使わせてもらうことにしましょう。
2.USCPA対象の「監査トレーニー制度」は?
このブログを読んでくださっているのは、日本の公認会計士よりUSCPAの受験生が多いと思います。
となると、USCPAでも「監査トレーニー」になれるのか気になるのではないでしょうか。
実は、はっきりとUSCPAも対象と明記している「監査トレーニー制度」はあまりありません。
(1)BIG4のUSCPA対象の「監査トレーニー制度」
「監査トレーニー制度」について、各BIG4の人事部に問い合わせをさせていただきました。
結論から言うと、USCPAも対象となっているのは、EY新日本監査法人が用意している「監査トレーニー制度」だけでした。
BIG4監査法人の「監査トレーニー制度」
BIG4 | 日本の公認会計士 | USCPA |
EY新日本 | あり | あり |
KPMGあずさ | ない | ない |
PwCあらた | あり | ない |
Deloitteトーマツ | ない | ない |
BIG4への「監査トレーニー制度」についての問い合わせ回答
- EY新日本:USCPA試験学習者も対象の「監査トレーニー制度」がある。
- KPMGあずさ:「監査トレーニー制度」はない。ただし、日本の公認会計士試験の論文式試験合格発表後(11月)、短答式の合格者を採用する年度がある。
- PwCあらた:日本の公認会計士試験学習者が対象の「監査トレーニー制度」はある。キャリアのスタートとして、まず日本の公認会計士資格取得を目指してもらう。
- Deloitteトーマツ:「監査トレーニー制度」はない。
情報は変わりますので、ご自分でも確認をしてください。
また、BIG4監査法人の人事部の方から、USCPA試験学習者向けの採用情報もいただきました。
BIG4のUSCPA試験学習者向けの採用情報
- KPMGあずさ:監査補助者については、USCPA資格が無くても、USCPA試験学習者でなくても、応募可能(簿記3級があれば、正職員採用)。
- PwCあらた:財務報告アドバイザリー職については、USCPAもしくはACCAなどの海外の会計士試験学習者が応募可能。
- Deloitteトーマツ:会計関連アドバイザリー職については、USCPA資格が無くても、USCPA試験学習者ではなくても、これまでの経歴をもとに応募可能。
「監査トレーニー」ではないのですが、USCPA試験学習者でもBIG4で採用されますので、ぜひ参考にしてください。
EY新日本監査法人では、以下のように「監査トレーニー」の募集をしています。
【EY新日本中途採用 オンライン説明会】当法人では、監査実務を経験しながら、公認会計士試験合格を目指せる環境を「監査トレーニー制度」として整えています。この度、オンライン説明会を6月29日(水)に実施いたします。詳細・エントリーは下記をご覧ください。https://t.co/QHPLBIyuFH pic.twitter.com/kdHVaBc5S8
— EY Japan キャリア (@EY_CareersJapan) June 7, 2022
このツイートのリンクの参照先には、以下のような記載があります。
監査トレーニーは定時後や休日に勉強をし、専門学校に通いながらJCPA・USCPAの資格取得を目指す職種です。
「JCPA・USCPAの資格取得を目指す職種です」とありますので、USCPAも「監査トレーニー」の対象であることがわかります。
EY新日本監査法人の「監査トレーニー」について、見てみましょう。
「監査トレーニー」の対象者
- 公認会計士・米国公認会計士(USCPA)の資格取得を目指している方
-
<必須>
- 4年制大学卒業以上 ※第2新卒可
- 日商簿記2級程度の会計知識
<生かせる経験・知識>
- 事業会社等での実務経験
- 経理実務経験
- エクセルスキル
<求める人物像>
- 会計士資格取得(日本・USCPA)に対し真摯に取り組んでいる方
- 粘り強く目標に向かって取り組める方
- コミュニケーション能力が高い方
- チームワークを大切にできる方
「監査トレーニー」の業務内容
- 入社後の教育カリキュラム+カウンセラー制度で、未経験者をサポート。資格取得を目指しながら、先輩会計士と共に監査業務全般の実務に携わる。
- 監査業務全般
※会計士の指導の下、業務を行う。
※入社時研修にて、基本的な監査基本計画作成から監査報告書作成までの一連の流れについて、学んだ後、OJTで先輩会計士のサポートをしながら、監査業務の実務経験を積む。
「監査トレーニー」の待遇
- 雇用形態:正社員
- 勤務時間:9:30~17:30(原則残業なし)
- 完全週休2日制(土曜日・日曜日・祝日、試験休暇あり)
USCPAでどんな人が「監査トレーニー」に採用されるかというと、以下のようになるでしょう。
USCPAで「監査トレーニー」に採用される人
- なぜUSCPAを目指しているのか、明確な理由が説明できる人
- USCPA合格のために努力ができる人
- USCPA合格の可能性が高い人(科目合格、簿記2級合格、最低限の学歴など)
EYの「監査トレーニー」は人気がありますので、倍率は10倍以上にはなるようです。
はっきりとした倍率はわからないのですが、「監査トレーニー」の入社人数は公表されています。
EYの監査トレーニーの入社人数
- 2022年入社: 4名
- 2021年入社: 9名
- 2020年入社:13名
「監査トレーニー」の採用数は年々減ってきているように思えますね。
ですので、中小監査法人の「監査トレーニー」も考えてみるといいでしょう。
(2)中小監査法人のUSCPA対象の「監査トレーニー」
中小監査法人の中でUSCPAも対象となっている「監査トレーニー」についての最新情報ですが、1件ずつ人事に確認して応募するというのは難しいです。
BIG4は4法人しかありませんが、中小監査法人はたくさんありますので。
ですので、転職エージェント経由で「監査トレーニー」の求人を入手するのが現実的です。
自分で探すよりもずっと楽ですし、早いです。
どこがBIG4監査法人に転職したときにお世話になった、「MS-Japan」という転職エージェントを利用して、情報を集めるのがおすすめです。
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たとえば「監査トレーニー」で求人を検索すると、以下のような求人がみつかりました。
USCPAの「監査トレーニー」というと、日本の公認会計士よりも応募できる求人数が少なくなりますので、求人があるかどうかはタイミングによります。
ですので、早めに登録し、求人が出てきたら知らせてもらうようにしたらよいと思います。
登録の際「エージェント利用する」にチェックを入れれば、エージェントから求人の案内・紹介が可能になりますので忘れずに。
登録して求人チェックをするだけならタダです。
求人を見逃さないように登録しておけば、応募するかは別にして、求人に詳しくなり、選択肢が増えて気が楽になります(どこも、全科目合格前から情報集めをしていました)。
以上、「監査トレーニーでUSCPAの勉強をしつつ、収入と監査経験も手に入れる!」でした。
これで勉強時間を確保しながら、収入、監査経験、AUDの知識を得ながら、USCPA全科目合格が目指せるね。
EYだと採用されるハードルが高いので、もし採用に至らなかった場合は、中小監査法人の監査トレー二ーも考えてみるといいよ。
また、USCPA試験学習中であっても、アドバイザリーなどはBIG4に応募できることを覚えておいてね。
中小監査法人の監査トレーニーの情報も、BIG4の監査トレーニー以外の情報も、転職エージェントを通して得られるので、登録だけでもしてみてね。