でも、新試験制度になったばかりだから、情報が少なくて困っているよ。
旧試験制度のときと同じように試験対策すればいいのかな。
結論から言うと、新試験制度になっても、FARの試験対策は同じでいいと思うよ。
新試験制度でのFARという科目の特徴や受験対策について、旧試験制度でのFARとの比較を含めて解説するね。
USCPA試験本番では電卓の貸し出しがあります。
東京会場・大阪会場では「CASIO MW-102CL」が貸し出されることがほとんどです。
千円もしないので買っておき、FARの問題演習から使って慣れておくといいでしょう。
USCPAにこれから挑戦する場合「USCPAの始めかた」も参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
新USCPA試験制度に対応した改訂版です。
USCPA試験のFARはどんな科目?FAR受験対策をUSCPAが徹底解説!
新USCPA試験になってからのFARについてメインでお話ししていきますが、初めにそもそものFARという科目についてお話したいと思います。
なぜなら、FARを一番最初に受験する方が多いからです。
USCPA試験の一番最初の科目としてのFARについてお伝えしておきたいです。
(1)FARはどんな科目?
FAR(Financial Accounting & Reporting:財務会計)は、USCPA試験の中で最も対策に時間がかかり、最も難しいと言われており(特にアメリカの受験生にとって)、非常に包括的な科目です。
USCPA合格者に「FARってどんな科目?」と質問すると、このような回答があるでしょう。
FARはどんな科目?
- FARは一番受験までに時間がかかった。
- FARは一科目目だから学習ペースがつかめず大変だった。
- FARは計算が多いから疲れやすかったし、電車で解けないのがつらかった。
- 出題範囲が広くて、最後まで終えたら最初を忘れた(知識がFIFO)。
- ゴールがなかなか見えなくて、暗くて長いトンネルを歩いている気分だった。
- 英文会計や、最初の方は簡単だったから油断した。
- 思ったより難しくて、USCPAに挑戦したこと自体を後悔した。
- どのくらいで合格点に到達できるのかわからず、受験に勇気が必要だった。
FARは最初の壁なんです。
つらいのは、あなただけではないです。
自分には才能がないのかも?合格できないかも?
英語力がないかも?会計の適性がないかも?
そう思うのは、あなただけではないです。
多くのUSCPA受験生が、FARでこんな気持ちになるはずです。
USCPAの学習では「すぐ」を求めない強い精神力が必要。
1日頑張ればすぐ成果が出るわけではない。
毎日毎日見えないものを積み上げていく。長くて暗いトンネルを歩いているよう。
変化が見えない中、手探りで進んでいく。
でも、どんなに長く感じても、進めば必ず、出口の光が見えてくる😊 pic.twitter.com/d7qIZB8uqE— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) June 10, 2023
USCPAはFARで挫折してしまう人が多い。挫折するのは「学習の成長曲線」を理解していないから。
成績は直線で右上に伸びていくのではない。低空飛行の期間が長くて、突然曲線で急上昇。
FARはこの低空飛行の期間が長い!なので理想と現実のギャップで挫折しやすい。
成績は一気に伸びるから大丈夫😊
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) April 2, 2023
仕事や家庭と両立しながら、さらに受験手続をしながらなので、最初はつらい!
USCPAの学習に慣れていないので、毎日コツコツ進めるのが最初は本当に大変!!
(2)FARはどのくらい勉強すればいい?
FARはどのくらい勉強すればいいのかというと、平均で450時間くらいかけている人が多いです。
もともとの英語力や会計知識によって前後しますが、ザックリ500時間くらいと思っていいでしょう。
最低でも週20時間の勉強時間を確保した方がいいです。
というのは、それ以下になると覚えては忘れてを繰り返し、やり直す時間が長くなって非効率だからです。
週20時間くらい勉強すれば、6ヶ月かからないくらいです。
FARの勉強時間
- 平均で450時間
- 週20時間以上
- 6ヶ月くらい
効率的な勉強法(勉強の質)はもちろん大切ですが、FARについては勉強の量が実は大切です!!!
FARの勉強は、初めて自転車に乗るときと同じ。
初めて自転車に乗ったとき、最初は補助輪をつけ、それから誰かに支えてもらって練習。
かすり傷を作って、転びながら体で自転車の乗り方を覚える。
それと同じなんです。
最初は、どうしたらうまく乗れるかな?と考えている場合ではなく、とにかく乗ってみる。
そうすることで、どうしたらうまく乗れるのかわかってきます。
(3)FARはどう勉強したらいい?
FARを勉強する際は、3つの段階に分けて勉強法を変えるといいですね。
なぜなら、メリハリをつける必要があるからです。
FARの勉強はメリハリをつける!
第1段階 | 第2段階 | 第3段階 |
慣れる | 解ける | 理解が深まる |
MC問題のみ | MC問題とTBS問題(軽めのみ) | MC問題とTBS問題(重めも) |
質より量 | 質より量 | 量より質 |
難しいなら後回し | 弱点をなくす | 優先順位をつける |
最初から完璧主義になり100点を目指すと途中で息切れし、撤退の可能性が高くなります!!!
FARは最初の方は簡単なんです。
なので「USCPAって簡単とか実は難しいとか、みんなバラバラのことを言うけど、自分には簡単だったみたい」と油断するんです。
そして「これなら満点を目指せるかも」と謎の自信をもち、自分の中の基準を上げ、完璧主義になっていきます。
FARは途中から難しくなります。
なので、最初と同じレベルでの理解度が保てなくなり、つらくなって勉強が停滞。
そして、FARの受験までたどり着かないという受験生が発生します(SNSでFARの勉強中に音信不通になってしまう受験生は、大抵はこのパターンですね)。
最初から完璧主義にならず、メリハリをつけて勉強してくださいね!
FARの勉強法のコツとポイントも参考にしてください。
アビタス受講生のためのUSCPA勉強法は、こちらが詳しいです。
英文会計入門の勉強法(アビタス受講生向け)は、こちらを参考にしてください。
2024年からの新USCPA試験制度については、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのFARのBlueprintは、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのBARのBlueprintは、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのBARの試験対策は、こちらを参考にしてください。
それでは、FARがどのような科目で、試験対策はどうしたらいいか、本編にお進みください。
1.新試験でのFARはどんな科目?
2024年1月開始の新USCPA試験では、FARの形式と構成は若干ですが変更されました。
とはいえ、基本的な本質は旧USCPA試験でのFARと変わらないので心配はいりません。
効率的に合格できるための試験対策を解説する前に、まず新USCPA試験制度でのFARがどのような科目なのか理解していただきます。
新USCPA試験制度でFARはどんな科目?
- 旧USCPA試験のFARの一部がBARに移った
- 会計周りのBECの内容が移ってきた
- MC問題とTBS問題が50%ずつ
- 問題数は大幅に減った
- 出題分野が4つから3つになった
- 求められるスキルレベルは高くなった
(1)旧USCPA試験のFARの一部がBARに移った
新USCPA試験制度でのFARは、旧USCPA試験制度でのFARの内容の一部が、選択科目のBARに移っています。
ですので、旧USCPA試験でのFARと比較すると、新USCPA試験でのFARは対策の負担が減っています。
新USCPA試験では、3つの必須科目(FAR・AUD・REG)でUSCPA受験生の基礎的な知識を試します。
そして、3つの選択科目(BAR・ISC・TCP)で高度な知識を試します。
新USCPA試験での必須科目と選択科目の関係
必須科目 | 選択科目 | |
会計 | FAR | BAR |
監査 | AUD | ISC |
税務 | REG | TCP |
つまり、FARはBARの前提となる科目で、FARの延長線上にBARがあるということになります。
(2)会計周りのBECの内容が移ってきた
FARには、旧USCPA試験のFARだけではなく、BECで出題されていた内容も含まれます。
BECの内容は、税務科目(REGとTCP)以外に配分されます。
ガバナンスやITはAUDやISCに配分されますが、会計周りはFARかBARに配分されます。
FARに配分されたBECの内容は、それほど多くはありません。
FARに配分されたBECの内容
- 財務諸表上の比率とパフォーマンス指標の理解と適用
(3)MC問題とTBS問題が50%ずつ
FARの得点割合は、MC問題が得点の50%、TBS問題が残りの50%を占めます。
テストレット(問題群)は5つあります。
テストレット1と2は、それぞれ25問のMC問題(四択問題)で、合計50問。
テストレット3、4、5は、2問、3問、2問のTBS問題(事例形式問題)で、合計7問。
FARのMC問題は50問と少ないのですが、得点の割合は50%です。
よって、MC問題も確実に得点していく必要があります。
(4)問題数は大幅に減った
FARのMC問題数は、旧USCPA試験と比較してかなり少なくなりました。
FARのMC問題は、66問から50問へと16問も少なく。
また、FARのTBS問題も、8問から7問へと1問少なく。
受験時間は4時間で変更がないにもかかわらず、MC問題もTBS問題も減ったわけです。
特にTBS問題は、1問1問の問題を解くのに大変になる(解くのに時間がかかる・計算問題が増える)可能性が考えられます。
ですが、今のところ、旧USCPA試験ではFARは時間が足りなかった受験生がいましたが、新USCPA試験になったら時間が余ったと言っている受験生が多く感じます。
ただ単に、旧USCPA試験での時間不足を解消させただけの可能性も考えられます。
(5)出題分野が4つから3つになった
FARの出題分野は、旧USCPA試験では4つありましたが、新USCPA試験では3つになりました。
FARの出題分野を比較します。
FARの出題分野
旧USCPA試験
- 出題分野1:概念的枠組み、基準設定と財務報告(25~35%)
- 出題分野2:財務諸表の勘定科目の選択(30~40%)
- 出題分野3:取引の選択(20~30%)
- 出題分野4:州政府と地方自治体(5~15%)
新USCPA試験
- 出題分野1:財務報告(30~40%)
- 出題分野2:貸借対照表科目の選択(30~40%)
- 出題分野3:取引の選択(25~35%)
旧USCPA試験の出題分野4「州政府と地方自治体」がなくなったのがわかりますね。
選択科目のBARの出題分野3「州政府と地方自治体」に移っています。
とはいえ、FAR上で完全になくなったのではなく、出題分野1に含まれているので注意してくださいね。
また、出題分野1「財務報告」と出題分野3「取引の選択」の出題割合が5%ずつ増えているのがわかりますね。
新旧の出題分野を比較したい人は、新旧のFARのBlueprintsを参照してくださいね。
(6)求められるスキルレベルは高くなった
FARで合格するために必要なスキルレベル(Skill Level)は、旧USCPA試験と比較して高くなりました
FARは、Remembering and Understanding(記憶と理解)、Application(応用)、Analysis(分析)という3つのスキルレベルがあります。
FARのスキルレベル
- Remembering and Understanding(記憶と理解):覚えておけば解けるMC問題
- Application(応用):計算させたり、仕訳をさせるようなMC問題・TBS問題
- Analysis(分析):分析させるTBS問題
旧USCPA試験のFARのBlueprintより、「分析」レベルの配点割合が10%も増えました。
そして、「応用」レベルと「記憶と理解」レベルの配点割合が5%ずつ減っています。
ザックリ言うと、FARは簡単な問題が減って、難しい問題が増えたということ。
FARは難しくなったというわけではなく、難しい問題の出題が増えたということですので誤解しないでください。
「応用」レベルと「記憶と理解」レベルの配点割合を合計しても、50%から70%しかありません。
「分析」レベルの問題が解けないと、75%の合格点には足りないです(実際の採点はこんなに単純な計算ではないですが)。
TBS問題の得点割合は50%です(残りの50%はMC問題ですね)。
35%から45パーセントは「分析」レベルと高いレベル、5%から15%は「応用」レベルと考えられます(単純に計算するとですが)。
先ほど解説しましたが、FARには3つの出題分野があります。
FARの出題分野
- 出題分野1:財務報告(30~40%)
- 出題分野2:貸借対照表科目の選択(30~40%)
- 出題分野3:取引の選択(25~35%)
スキルレベルごとに出題分野を見ていきます。
Remembering and Understanding(記憶と理解)
記憶と理解は、全体の5%から15%です。
覚えておけば解ける問題はかなり少ないですね。
3つの出題分野が該当します。
USCPAとして、取引や財務報告の要件を特定するなどのタスクにより、会計の概念と基準を理解していることを示す必要があります。
Application(応用)
応用は、全体の45%から55%です。
3つの出題分野が該当します。
USCPAとして、仕訳・財務諸表の作成など、会計の概念や基準を用いて、財務諸表上の金額を測定・認識する必要があります。
Analysis(分析)
分析は、全体の35%から45%です。
3つの出題分野全てで出題されますが、特に出題分野2「貸借対照表の科目の選択」で多く出題されます。
USCPAとして、会計残高の調整、財務報告の矛盾の発見などのタスクにて、より高度な解釈力が要求されます。
USCPA試験で必要なスキルレベルについては、こちらを参考にしてください。
2.新試験でFARはどう試験対策をする?
新USCPA試験でのFARの受験対策を解説します。
FARの試験対策
- 出題内容をよく理解する
- FARとBARを同時並行で学習・受験しない
- TBS問題に十分な時間を残す
- 優先順位をつけて学習する(アビタス受講生用)
- 暗記事項はまとめておく
- 問題集を追加でやる
(1)FARの出題内容をよく理解する
FARの試験内容は、米国会計基準について基本的な理解が試されます。
どんな内容を押さえておけばいいのでしょうか。
FARのBlueprintを見ていただくとわかりますが、3つの出題分野があります。
FARの出題分野
- 財務報告:30~40%
- 貸借対照表科目の選択:30~40%
- 取引の選択:25~35%
出題分野に沿って、さらに出題内容を見てみましょう。
出題分野1:財務報告
出題分野1の財務報告では、次のような内容が出題されます。
- 一般目的財務報告:営利企業向け
- 一般目的財務報告:非政府の非営利企業向け
- 州政府と地方政府の概念
- 上場企業の報告トピックス
- 特別な目的のためのフレームワーク
- 財務諸表上の比率とパフォーマンス指標
MC問題で問われることが多いでしょう。
「財務諸表上の比率とパフォーマンス指標」はBECから配分された分ですね。
出題分野2:貸借対照表科目の選択
出題分野2の貸借対照表科目の選択では、次のような内容が出題されます。
- 現金および現金同等物
- 売上債権
- 棚卸資産
- 有形固定資産
- 投資(Investments)
- 無形固定資産(Intangible assets)
- 支払債務および未払金
- 債務(金融負債)
- 純資産
会計実務でも大事な勘定科目のほとんどが、分析(Analysis)レベルの高いスキルで要求されており、TBS問題での出題も考えられます。
とはいえ、応用的な内容はBARで出題されますね。
出題分野3:取引の選択
出題分野3の取引の選択では、次のような内容が出題されます。
- 会計上の変更および誤謬の訂正
- 偶発事象およびコミットメント
- 収益認識
- 法人税等の会計処理
- 公正価値測定
- 借手側の会計処理
- 後発事象
収益認識と借手側の会計処理などはBARでも出題されますが、BARではさらに高い分析(Analysis)レベルで出題されます。
FARでは比較的基礎的な問題がMC問題で、BARでは応用的な問題がTBS問題で出題されると推測されます。
出題分野別の内容とスキルレベルについての詳細は、新USCPA試験制度でのFARのBlueprintsを参照してくださいね。
(2)FARとBARを同時並行で学習・受験しない
FARの次にBARを学習・受験する方が多いでしょう。
FARはBARの前提だからです。
学習・受験の順番としては、FAR→BARというのが効率的。
とはいえ、FARとBARを同時に学習・受験するのはおすすめできません。
なぜなら、どのくらいのレベルで合格できるのかわからないため、学習が多すぎたり、反対に足りなかったりする可能性があるからです。
まずFARを受験し、合格レベルを把握(たとえFARが不合格となっても)。
それからBARの学習をするのがいいと思います(もしBARの学習をしたいなら、出題分野2から始めるのをオススメします)。
同時並行はおすすめしませんが、FARとBARの両方で出題されるトピックについては、FARをある程度学習した後、BARのテキストも読んでみましょう。
BARのテキストに追加の情報が載っており、新しい発見があるかもしれません。
(3)FARはTBS問題に十分な時間を残す
FARは4時間のコンピューター・ベースの試験です。
5つのテストレットに分かれており、次のテストレットに進んでしまったら、前のテストレットには戻れません。
この限られた時間の中で、すべての問題を解き終えるためには、タイムマネジメントが重要です。
FAR受験でのおすすめの時間配分は、以下のようになります。
FARのMC問題は、旧試験より16問も減りましたので、時間的に余裕があると思います。
ですが、旧試験より必要なスキルレベルが上がっていますので、TBS問題に時間がかかることが想定されます。
よって、テストレット1と2のMC問題に時間をかけすぎないように留意が必要です。
テストレット3、4、5のTBS問題に十分な時間を残す必要がありますね。
FARのおすすめの時間配分については、こちらも参考にしてください。
(4)FARは優先順位をつけて学習する
アビタス受講生向けの話になってしまいますが、FAR1から5について、どの優先度(順番)で勉強すればいいかというと、このようになります。
アビタスのFARの優先度(とりかかる順番)
記憶と理解
(5%~15%) |
応用
(45%~55%) |
分析
(35%~45%) |
|
覚えておけば解けるMC問題 |
|
重めのTBS問題 | |
FAR1 | 1番目 | 6番目 | 8番目 |
FAR2 | 2番目 | 10番目 | 13番目 |
FAR3 | 3番目 | 11番目 | 14番目 |
FAR4 | 4番目 | 7番目 | 9番目 |
FAR5 | 5番目 | 12番目 | 15番目 |
MC問題は、FAR1からFAR5まで、順番に解けばいいでしょう。
覚えておけば解ける問題はしっかりやる。
それから計算や仕訳が必要な問題もできるように。
TBS問題は、軽めの問題が重めの問題より優先です。
軽めの問題ができるようになったら、重めの問題もできるように。
最初から重めの問題はやろうとしなくていいですし、できなくても落ち込まなくていいですよ。
なかでも、FAR1とFAR4を優先にするといいですね。
なぜなら、FAR1とFAR4は分析させるような問題まで出題されるため、ここを押さえておかないと合格点に届かないためです。
(5)暗記事項はまとめておく
FARは覚えておかなければならないことが多いです。
ボリュームがあるので、他の範囲をやっていて戻ってきたら忘れていたということも多いでしょう。
ですので、なかなか覚えられない暗記事項はまとめておくといいといいでしょう。
どのようにまとめたらいいのかわからない人はCheat Sheetを参考にしてください。
内容が合っているかの検証はしていませんのでご注意くださいね。
また、小山晃弘氏(日本の公認会計士&USCPA)のFARまとめも参考にしてください。
(6)FARの問題集を追加でやる
FARについては、旧USCPA試験のFARの内容の一部がBARに移ったこともあり、問題集の問題が少なくなった印象です。
よって、自分の予備校以外の問題集を取り入れてみてもいいでしょう。
たとえば、Darius Clarkという人がUSCPAの動画(i75)を出していますが、新USCPA試験の問題集をAmazonで販売しています。
動画は評判がいいため、問題集もおそらくいいのではないかと思います(SNSで見ている限り悪くないです)。
普通に購入すると15,000円ほどで高いのですが、Kindle Unlimited 加入者なら無料です!
なので、Kindle Unlimitedに加入していない場合は、加入してから購入してもいいかもしれません。
初めての登録なら、30日間無料か、2ヶ月で499円です。
Darius Clark 2024 CPA Reviewシリーズ
USCPA試験の洋書問題集については、こちらを参考にしてください。
3.FAR受験体験記・感想、手応えと結果は?
FARを実際に受験したUSCPA受験生からの受験体験記や感想、そして手応えと結果を紹介します。
まだ新試験でFARを受験した人が少ないので、今後どんどん追記していきます。
(1)アビタス受講生:FAR2回目で合格
旧試験でFAR不合格、新試験でFAR合格。
新試験の方が簡単に感じた。
手ごたえはあった。
勉強法としては、MC問題→TBS問題→リリース問題と解いていき、何度も間違えるものはノートにまとめた。
(2)アビタス受講生:FAR1回で合格
知識の漏れを確認するためにも、定期的にテキストを読み返すのが大事だと思った。
また、テキストの1冊目に出てくる仕訳はしっかりマスターした。
(3)アビタス受講生:FAR1回で合格
アビタスのMC問題を95%以上の正解率になるまでやった。
だが、本番では難しいと感じる問題が数問あったし、TBS問題で公会計の仕訳を書かせる問題が出て、仕訳までは覚えておかなかったのでパニックになった。
アビタスのグループコーチングに参加したので、理解が深められた。
各章のポイントが自分で説明できるようになった。
(4)アビタス受講生:FAR2回目で合格
1回目は74点で不合格。
仕訳が頭に入っていなかったからだと思う。
2回目は手ごたえを感じて合格。
仕訳を意識して問題演習をしたからだと思う。
(5)アビタス受講生:FAR1回で合格
出題の意図を考え、出題者の立場になるようにした。
- なぜこんな問題が出題されたのか
- どんな知識を試そうとしているのか
MC問題を解く際に、選択肢を見ないで、解答を考えてみた。
- こんな選択肢が考えられるだろう
- 理解を試すため、あえてこんな選択肢を入れるだろう
- 計算すると、このくらいの金額になるだろう
テキストをしっかり読んだ。
- 仕訳はどうなるのか思い浮かべて、BSやPLにどんな影響があるか考えた。
- 論点ごとに「結局こういうこと」と一言で説明ができるようにし、メモをした。
- FARのBlueprintを見ながら、どのくらい大事なのか判断しながら、メリハリをつけた。
Q&A:新試験でのFARに関するよくある質問
(1)旧FARのどの部分がBARに移ったの?
どのような内容が旧USCPA試験制度のFARからBARに移ったのかというと、以下の通りです。
BARに移った旧USCPA試験のFARの内容
- のれんを含む無期限無形固定資産
- 自社開発ソフトウェア
- 収益認識(「分析(Analysis)レベル)
- 株式報酬
- 研究開発費
- 企業結合
- 連結財務諸表
- デリバティブとヘッジ会計
- リース(セール・リースバック・賃貸側)
- 上場企業の報告
- S-X・S-Kの報告要件
- XBRL
- 報告対象セグメントの開示
- 従業員給付制度に関する財務諸表
- 政府会計
- 年次包括財務報告書の財務セクションのフォーマットと内容
- 政府全体の財務諸表の導出と調整要件
- 代表的な項目と特定のタイプの取引や事象
高度な会計トピックがBARに移ったと考えるとわかりやすいですね。
収益認識やリースは、新USCPA試験のFARにも残りますが、FARでは基礎的な内容、BARでは高度な内容が出題されることになります。
新USCPA試験制度でのBARのBlueprintは、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのBARの試験対策は、こちらを参考にしてください。
(2)BECのどの部分がFARに移ったの?
旧USCPA試験のBECのどの部分がFARに移ったのかというと、Budgeting の部分です。
アビタス教材について、現行のUSCPA試験と新USCPA試験では、このような関係になっています。
ご質問をいただいたので共有しますね😊 pic.twitter.com/448Euoua7m— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 16, 2023
アビタス受講生なら、アビタス教材の相関図が分かりやすいですね。
(3)リースはFARとBARとどちらでも出題されるの?
はい、リース(Lease)は、FARとBARのどちらでも出題されます。
よって、FARとBARの両方の講義・教材で確認した方がいいでしょう。
FARに書いていないけど、BARに書いてあるということがあります。
詳しい内容は、USCPA予備校の講義・教材で学習してくださいね。
Blueprintでどのように書かれているかだけ解説します。
①FARのリース(Lease)
FARでは借手側のリース会計が出題されます(Leases, specifically focusing on recalling and applying lessee accounting requirements. )。
出題分野3「取引の選択」にリース(Lease)のタスクが載っています。
FARのリース(Lease)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Applicationだけなので、MC問題で主に出題されると考えていいでしょう。
FARのリース(Lease)のタスク
- 借手のリース取決めに含まれる残価保証、購入オプション、変動リース料の適切な会計処理を想起。R&U
- 借手のリース取引を分類するための基準を識別。R&U
- リース関連資産・負債の帳簿価額を計算し、借手が計上すべき仕訳を作成。Application
- 借手が損益計算書で認識すべきリース費用を計算。Application
②BARのリース(Lease)
BARでは貸手側のリース会計、そして、リース契約の条項が分析できるかが出題されます(Leases, specifically focusing on recalling and applying lessor accounting requirements and analyzing the provisions of a lease agreement to determine whether a lessee appropriately accounted for the lease.)。
出題分野2「技術的な会計と報告」にリース(Lease)のタスクが掲載されています。
BARのリース(Lease)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Application、Analysisの3段階で、MC問題だけではなく、TBS問題でも出題されます。
Analysisのスキルレベルまで出題されることに留意。
BARのリース(Lease)のタスク
- 貸手のリース取引を分類する基準を明確化。R&U
- リース関連資産・負債の帳簿価額を計算し、貸手が計上すべき仕訳を作成。Application
- 貸手が損益計算書で認識すべきリース収益の金額を計算。Application
- セール・アンド・リースバック取引について、売手/借手が計上すべき仕訳を作成。Application
- リース取引の適切な会計処理を判断するために、契約書、合意書、その他の裏付け書類を解釈し、借手が計上すべき仕訳を作成。Analysis
(4)収益認識はFARとBARとどちらでも出題されるの?
はい、収益認識(Revenue Recognition)は、FARとBARのどちらでも出題されます。
よって、FARとBARの両方の講義・教材で確認した方がいいでしょう。
詳しい内容は、USCPA予備校の講義・教材で学習してくださいね。
Blueprintでどのように書かれているかだけ解説します。
①FARの収益認識(Revenue Recognition)
FARでは5段階モデル、非営利団体が受領した寄付金の収益認識会計が出題されます(Revenue recognition, specifically focusing on recalling and applying the five-step model and accounting for contributions received by not-for-profit entities. )。
出題分野3「取引の選択」に収益認識(Revenue Recognition)のタスクが載っています。
FARの収益認識(Revenue Recognition)のスキルレベルは、Remembering & Understanding と Applicationだけなので、MC問題で主に出題されると考えていいでしょう。
FARの収益認識(Revenue Recognition)のタスク
- 5段階モデルを使用した収益の会計処理の概念を想起。R&U
- 非政府・非営利組織の条件付および無条件の寄附約束(プレッジ)に関連する認識要件を想起。R&U
- 代理人または仲介者として活動する非政府非営利団体への移転で、寄付として認識されないものを特定。R&U
- 5段階モデルを使用して認識すべき収益の金額と時期を決定し、仕訳を作成。Application
- 契約原価の認識要件と事後測定要件を決定し、仕訳を作成。Application
- 非政府の非営利団体が受領した寄附金サービスに対して認識すべき収益の金額と時期を決定し、仕訳を作成。Application
- 非政府非営利団体への拠出金(金融資産及び非金融資産)について認識すべき金額を計算。Application
②BARの収益認識(Revenue Recognition)
BARでは収益が適切に認識されたかどうかを判断するための契約書、合意書、その他の根拠資料を分析・解釈できるかが出題されます(Revenue recognition, specifically focusing on the analysis and interpretation of agreements, contracts and other supporting documentation to determine whether revenue was appropriately recognized. )。
出題分野2「技術的な会計と報告」に収益認識(Revenue Recognition)のタスクが掲載されています。
BARの収益認識(Revenue Recognition)のスキルレベルはAnalysisのみで、TBS問題のみで出題されます。
Analysisレベルでのみ出題されることに留意。
BARの収益認識(Revenue Recognition)のタスク
- 合意書、契約書、その他の裏付け文書を解釈し、5ステップモデルを使用して財務諸表で認識すべき収益の金額とタイミングを決定。Analysis
- ソースデータ及びデータ分析技術(レポート、ビジュアライゼーションなど)からのアウトプットを解釈し、5ステップモデルを使用して財務諸表における収益の認識における潜在的な不一致(エラー、異常値、予期せぬ契約要素等)を検出、調査、解決。Analysis
(5)新FARのリリース問題はあるの?
新USCPA試験のFARのリリース問題(AICPAのReleased Questions)は、2024年のものだけあります。
ちなみに、リリース問題というのは過去問で、リリ問と呼ばれています。
新USCPA試験でのFAR対策として、どのリリース問題をやる?
- 2024年のFARの問題
- 旧USCPA試験でのFARでBARに移らなかった内容の問題
- BECで新USCPA試験のFARに配分された内容の問題
旧USCPA試験のFARは、一部はBARに移っています。
よって、BARに移らなかった内容の問題をやることになります。
また、BECの内容は、新USCPA試験でのFARに配分されています。
よって、FARに移ってきたBECの内容の問題をやることになるわけです。
アビタス受講生ならば、アビタスがリリース問題の分類をしてくれています。
また、リリース問題の分類表を用意してくれていますので、その表を見ながらFARに該当する問題を解くといいですね。
USCPA試験のリリース問題(Released Questions)は、新試験になったため、どの問題が新試験のどの科目になったか見分ける必要があります。
アビタスが2019年〜2023年の問題を分類してくれました!
受講生サイト→資料室→受験直前対策→AICPA Released Questions→■Released Questions Evo対応表 pic.twitter.com/DMG0AQWJso
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 18, 2024
多少、FARなのかBARなのか分類が不明な問題があるかもしれません。
その場合は、BARかもしれない問題も解いておけばいいと思います。
特に、選択科目でBARを選ぶ場合は。
また、BECの問題については、FAR、BAR、AUD、ISCに配分されているので、どれがFARなのかわからないかもしれません。
その場合は、会計関連の問題(ただし、Cost AccountingはBAR)はFARに配分されると考えるとわかりやすいですね。
USCPA試験のAICPAリリース問題(Released Questions)は、こちらを参考にしてください。
また、USCPA試験のサンプル問題(Sample Tests)も併せてやっておくといいでしょう。
(6)リサーチ問題はFARで出題されるの?
新試験でもFARでリサーチ問題は出題されます。
とはいえ、新試験では本番で Authoritative Literature のデータベースが使えなくなっており、単純な検索スキルは試されません。
USCPA試験のリサーチ問題は、旧試験では「基本的なリサーチ問題」、新試験では「応用的なリサーチ問題」です。
新試験で抜粋され添付されるAuthoritative Literatureは、旧試験と大きな違いはないでしょう。
なので、旧試験と同じく、会計基準・監査基準・税法は理解しておいた方がいいと思います。 pic.twitter.com/nGtxf3PeBl
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) February 13, 2024
応用的なリサーチ問題が出題されているはずですが、見なかったというFAR受験生も多いです。
おそらく、出題されていても、応用的なリサーチ問題だと気が付いていないだけだと思います。
旧USCPA試験から、既に応用的なリサーチ問題の出題が始まっていたのですが、気が付いていなかった受験生が多かったです(ですが、気が付いていた受験生もいました)。
反対に言うと、気が付かないくらいなので、応用的なリサーチ問題の対策は必要ないのかもしれません。
FARの場合は、FASB Accounting Standards Codification 資料が添付されると考えられるので、どんな内容なのかは見ておいてもいいかもしれません。
USCPA試験のリサーチ問題については、こちらの記事を参考にしてください。
(7)ダミー問題はFARで出題されるの?
FARでダミー問題(Pretest Questions)は出題されます。
Pretest Questions(採点されない問題、通称「ダミー問題」)が2024年からの新USCPA試験でもあるかどうかですが、あります!
2024年1月31日(日本時間4時)のNASBA主催のウェビナーで、各科目にあると言っていました。 pic.twitter.com/QqNvp4bDOr
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) February 5, 2024
AICPAに問い合わせましたが、ダミー問題が何問出題されるのかは公表しないそうです。
本番の試験では、どの問題ががダミー問題なのかわかりません。
よって、全ての問題にしっかり向き合うことが大切だと思いますよ。
「ダミー問題かわかるようになっていないと合格レベルに達していない」ということはないです。
ダミー問題かどうかにかかわらず、すべての問題を解くべき。
ただし、初めて見た問題で、難しく、解くのに時間がかかりそうな場合、後回しにしたり、あまり時間をかけずに次の問題に進むのがいいでしょう。— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) February 9, 2024
(8)全科目の中でFARが一番難しいの?
FARはUSCPA全科目の中で最も難しい科目と言われています。
なぜなら、FARの合格率が常に低いからです。
それは、2016年から2023年までのUSCPA試験の合格率を科目ごとに比較するとわかります。
たしかにFARの合格率がどの年も一番低いですね。
USCPA試験の科目別の合格率推移(2016年から2023年まで)
合格率 | FAR | AUD | BEC | REG |
2016年 | 46% | 46% | 55% | 48% |
2017年 | 44% | 49% | 53% | 47% |
2018年 | 46% | 51% | 59% | 53% |
2019年 | 46% | 51% | 60% | 56% |
2020年 | 50% | 53% | 66% | 62% |
2021年 | 45% | 48% | 62% | 60% |
2022年 | 45% | 48% | 60% | 61% |
2023年 | 42% | 47% | 47% | 58% |
注1)2017年は試験制度変更の影響で合格率が下がっています。
注2)2020年は新型コロナの影響で合格率が上がっています。
注3)2023年は新試験切り替え前の駆け込み受験で合格率が下がっています。
FARの合格率が低くなるのは、FARの範囲が広いこと、単に暗記するだけではなく関連する概念を理解し、仕訳や計算をする必要があることが原因として考えられます。
USCPA受験者にとって、FARは最も準備が大変な科目なわけですね。
新USCPA試験では、FARで基本的な会計トピックを理解しているかが試されることになります。
一方、BARで高度な会計トピックを理解しているかが試されることになります。
よって、FARの範囲が狭くなることもあり、最も難しい科目ではなくなる可能性がありますね。
とはいえ、FARは必要なスキルレベルが旧USCPA試験より上がっており、難しい問題が出題される割合が増えています。
さらに、FARは全ての科目の中で基礎となる財務会計科目ですので、一番最初に受験する場合が多いです。
自分に合った勉強法が確定されていなかったり、試験の進め方に慣れていなかったりするので、依然として難しく感じる可能性が高いです。
USCPA試験の合格率(Pass Rate)については、こちらを参考にしてください。
(9)TBS問題はどう解いたらいい?
たくさん添付資料がある大問の場合は、次のように解いたらいいでしょう。
TBS問題を解く手順
- 問題文をしっかり読み、何が問われているのか頭に入れる。
- 添付資料を全部さらっと読んで、それぞれにどんな情報が記載されているのかメモする。
- 小問の問題を読み、解答に必要な情報が何かを特定する。
- メモからどの添付資料に、解答に必要な情報があるかアタリをつける。
- アタリをつけた添付資料を流し読みし、解答に必要な情報を探す。
資料をしっかり読むと時間が足りなくなるので、キーワードに着目して読みましょう。
また、なんとなく読むのではなく、解答に必要な情報をアタリをつけながら探し読みしましょう。
(10)仕訳が全部書けるようにした方がいいの?
FARでは仕訳が全部書ける必要があるのでしょうか。
不合格になると、全科目合格者は「仕訳が大事!仕訳が全部書けるようになってないから不合格になった」などとアドバイスしたりしています。
「簿記2級から勉強し直した方がいい」などというアドバイスまであったりします。
「USCPA試験、特にFARでは仕訳が大事」というのはたしかです。
それは否定しないのですが、なぜ仕訳が大事なのか、全科目合格者でも誤解している気がします。
USCPA試験は、CPA(公認会計士)になるための試験です。
CPAには監査業務という独占業務権限があるので、基本的には監査業務をするための知識が問われるわけですね。
もちろん、会計業務(経理業務)をすることになる場合もありますが、メインは監査業務と思っていいです。
USCPA試験の科目は、必須科目は以下の3科目。
- FAR(財務会計)
- AUD(監査論)
- REG(税法・ビジネス法)
AUDがメイン、かつ、一番重要な科目。
FARは監査をするために必要な会計知識が身についているかが問われます。
REGは監査をするうえで必要な法律知識が身についているかが問われます。
つまり、USCPA試験のFARで仕訳が大事と言っても、経理をやる(記帳をやる)ために必要なのではないです。
経理をやる(記帳をやる)ために必要な試験は簿記検定。
USCPA試験は経理になるための試験ではないので「仕訳が大事」と言っても意味合いが異なるわけです。
USCPA試験のFARで必要なのは、監査をするために必要な会計知識。
流れで言うと「財務諸表→仕訳」となります。
上から下を見下ろす感じ。
監査では、財務諸表(正確には残高試算表)を見て、このBS科目が増加するはずなのにしていないとか、このPL科目が減少するはずなのに変動していないとか考えます。
一方で、簿記検定で必要なのは、取引を記録して積み上げていくための記帳スキル。
流れで言うと「仕訳→財務諸表」となります。
下から上を見上げる感じ。
USCPA試験と簿記検定では、必要な知識・スキルは一致していないわけです。
ちなみに、これを理解していないと、簿記1級合格者であってもFARで不合格になります。
簿記2級に合格すればFARで合格になるという問題ではありません。
また、これを理解していないと、AUDでも沼るのでご注意ください。
以上、「USCPA試験のFARはどんな科目?FAR受験対策をUSCPAが徹底解説!」でした。
選択科目でBARを選ぶ予定だから、BARの前提となるFARはしっかり押さええるようにするよ。
とはいえ、旧USCPA試験でさえFARの合格率は低かったけど、新USCPA試験になってさらに下がるようなことにはならないと思うよ。
MC問題の数が大幅に減ったので、本番では落ち着いて問題が解けるようになるだろうし。
高度な会計トピックがBARに移ったし、新出事項はないので、しっかり事前に準備しておけば大丈夫だと思うよ。
USCPA試験については、どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
新USCPA試験対応の改訂版が出ています!
これからUSCPAに挑戦する場合「USCPAの始めかた」も参考にしてください。