最初にどの州に出願するのか決めなくてはならないのだけど、ライセンスをどの州で取るかによって変わってくるよね。
USCPAのライセンスって、どの州がおすすめなのかわからなくて、困ったな。
USCPAライセンスは、米国でCPAとして働かない限りは、どの州のライセンスでも大きな違いはないよ。
なので、どの州のライセンスにするかは、取得・維持・更新する手間と費用で決めればいいだろうね。
結論からすると、日本人の場合は、ワシントン州かグアムがおすすめになるので、このどちらがいいのか比較していくね。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。
USCPAのライセンスはどの州がおすすめ?【ワシントン州とグアムのどちら?】
USCPAのライセンスは、どの州がおすすめなのでしょうか。
もうタイトルに書いてしまいましたが、日本在住の日本人の場合は、ワシントン州かグアムのどちらかがおすすめです。
各USCPA予備校の公式サイトでも、どの州がおすすめなのか確認しました(不明な点は、お問い合わせもしました)。
各USCPA予備校がおすすめしているライセンス州
- アビタス:ワシントン州かグアム ←ワシントン州とグアムのライセンスサポートあり
- TAC:ワシントン州 ←ワシントン州のライセンスサポートあり
次のような流れで、「日本人にはUSCPAのライセンスは、ワシントン州かグアムがおすすめな理由」をご説明していきます。
USCPAのライセンスはどの州がおすすめ?
- どの州のUSCPAライセンスがいい? ←USCPAライセンスが取得しやすい州
- USCPAライセンスが取得しやすい州は? ←ワシントン州とグアム
- ワシントン州とグアムのどちらがいい? ←比較して決める
どの州のUSCPAライセンスがいい?【USCPAライセンスが取得しやすい州】
どの州のUSCPAライセンスがいいのでしょうか?
そもそもですが、USCPAというのは国の資格ではなく、州の資格です。
USCPAライセンスは、各州の会計士委員会(Board of Accountancy:BOA)が発行しますので、どの州でライセンスを登録するのか決める必要があります。
たとえばどこの場合は、ワシントン州で登録すると決めて、ワシントン州の会計士委員会(BOA)が発行したライセンスを取得し、ワシントン州のUSCPAと名乗っています。
どの州のライセンスを取っても違いはありません。
どの州にするのかが大事になるのは、米国で会計事務所を開いたり、監査報告書にサインをする場合だけです。
よって、米国で働く予定がない限りは、どの州のライセンスがいいのかはあまり気にしなくていいでしょう。
ただ、ライセンス取得を考慮して、取得しやすい州を選べばいいでしょう。
ちなみに、どこはUSCPAとして日本のBIG4大手監査法人で監査をしていましたが、法人からもクライアントからも、どの州のライセンスを持っているのかなど、気にされたことはありませんでした。
特に日本では、「USCPA試験合格」という実績が最重要視され、「USCPAライセンス」は重要視されません。
ましてや「どの州のUSCPAのライセンスか」など、気にされることはありません。
BIG4監査大手監査法人で監査をしている時でさえそんな感じなので、一般事業会社ではさらに気にされることはないでしょう。
USCPAライセンスが取得しやすい州は?【ワシントン州とグアム】
USCPAライセンスが取得しやすい州は、どの州なのでしょうか?
結論からすると、日本人にとってライセンスが取得しやすい州は、ワシントン州かグアムということになります。
USCPA予備校も、ワシントン州かグアムでのライセンス取得を推奨しています。
多くの州の会計士委員会(BOA)は、ライセンスの取得要件として、
- 米国での監査経験(日本での監査経験は認めない)
- 直属の上司がUSCPAで、実務経験の承認をすること
- 米国の就労ビザと社会保障番号を持っていること(米国に居住)
などを求めており、日本にいる日本人には高いハードルとなっています。
よって、このような要件が無い、いくつかの州でライセンスを取得することが、日本人にとっては現実的と言えるでしょう。
ワシントン州とグアムなら、日本の企業で積んだ、監査以外の実務経験(経理など)でも、ライセンス取得に必要な実務経験として認められます。
また、ワシントン州とグアムなら、第三者のUSCPAでも実務経験の証明ができます。
ですので、日本で、しかも監査業務に携わらなくてもライセンスを取得したい場合、ワシントン州かグアムでのライセンス取得がおすすめとなってくるわけです。
USCPAライセンスはワシントン州かグアムのどちらがおすすめ?【比較して決める】
USCPAライセンスは、ワシントン州かグアムのどちらがいいのでしょうか?
それは人によって違うので、ワシントン州かグアムか比較してみるのがいいでしょう。
USCPAライセンスについて、ワシントン州とグアムの比較
- ワシントン州とグアムのライセンス取得の比較
- ワシントン州とグアムのライセンス更新の比較
(1)ワシントン州とグアムのライセンス取得の比較
まず、ワシントン州とグアムのライセンス取得について比較してみましょう。
ワシントン州とグアムのライセンス取得の比較
ライセンス取得 | ワシントン州 | グアム |
出願州 | どの州で合格した場合も可(ただし、ワシントン州の教育要件を満たし、教育要件を満たしている証明、合格していることの証明が必要) | どの州で合格した場合も可(ただし、教育要件を考慮するとグアムが現実的) |
教育要件を満たすタイミング | ライセンスを申請するタイミング(合格後に単位の取得可) |
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教育要件の内容 |
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教育要件の確認 |
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実務経験の時間 |
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実務経験の内容 |
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実務経験の証明者 | USCPAライセンスを5年以上保持していること(この要件を満たせば、社外の人でも、親族でも可、5年は連続していなくても可) | 申請者の実務経験期間に継続してUSCPAライセンスを保持していること |
費用 |
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ライセンス申請料:225ドル |
必要なもの |
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ライセンス取得の詳細は、ワシントン州の会計士委員会(BOA)とグアムの会計士委員会(BOA)のサイトも参考にしてください。
比較するとよくわかるのですが、ワシントン州のライセンスの教育要件はグアムより容易です。
また、ワシントン州は、手続きがオンラインですむので、紙の申請書を郵送する必要のあるグアムより手間がかかりません。
なので、USCPAライセンスの取得という面では、ワシントン州の方がおすすめとなります。
実務経験の証明者が見つからない場合は、USCPA予備校にお願いできます。
USCPA予備校のライセンスサポート
- アビタスのライセンス取得サポート:ワシントン州とグアム、受講生に限定、11,000円
- TACのライセンスサインサポート:ワシントン州、受講生に限定、35,000円
TAC受講生は、ワシントン州にするか、グアムにするならプロアクティブにお願いするか、どちらかになるでしょうか。
- どこはワシントン州のライセンスを取得しました。
- ワシントン州にしたのは、ライセンスの更新(後述)が3年に一度でいいので楽だと思ったからです(毎年最低20単位のCPEは取らないといけなくなったので、今は少し大変になりました)。
- 教育要件は出願時点で満たしました。
- 経理の実務経験が1年(2,000時間)以上ありましたが、USCPA合格後すぐに入所したBIG4大手監査法人での会計監査経験で申請しました。
- 法人の人事部が仲介してくれて、同じ事業部のUSCPAライセンスホルダーのシニアマネージャーが証明者になってくれました。
- 安心して証明してもらえるよう、法人での1年間の勤務表(アサイン先とアサイン時間がわかるもの)を添付してお願いしました。
- 善意で証明を引き受けてくれましたので、謝礼はお支払いしていません(ちょっとしたお礼の品はお渡ししました)。
(2)ワシントン州とグアムのライセンス更新の比較
つぎに、ワシントン州とグアムのライセンス更新について比較してみましょう。
ワシントン州とグアムのライセンス更新の比較
ライセンス更新 | ワシントン州 | グアム |
更新頻度と更新費用 | 3年に1度230ドル | 毎年100ドル |
継続教育(CPE)単位 |
|
毎年40単位 |
更新手続き | オンライン | 郵送またはEmail添付 |
ワシントン州のライセンス更新の方が、3年に1度で楽ですし、オンラインでのライセンス更新手続きは10分ほどで終わるので簡単です(どこもやってますが、簡単です)。
グアムのライセンス更新手続きはしたことがないのですが、ちょっと見た感じ、更新書類は見にくいですし、オンラインではないので面倒そうですね。
なので、USCPAライセンスの更新という面でも、ワシントン州の方がおすすめとなります。
(3)ワシントン州とグアムのinactiveライセンスの比較
グアムだけではなくワシントン州でもinactiveライセンスにできることになりました。
ワシントン州のinactiveライセンスは、2024年7月1日から。
ワシントンBoAからニュースレターが来ていて思い出したのですが、2024年7月1日からワシントンでもInactive Licenseの提供が開始しましたね。
ライセンス(License)とサティフィケート(Certificate)のステータスについて混乱があったので、シンプルになるのはいいこと😊#USCPA pic.twitter.com/PoOmNuXL5A— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) July 11, 2024
inactiveライセンスは、「会計監査実務をしていない会計士」という肩書。
USCPA inactiveと名刺などに書かないといけません。
継続教育(CPE)が不要になるというメリットがあります。
activeライセンスに切り替えるのは可能です。
ただし、グアムは最初からinactiveライセンスにできますが、ワシントン州はまずはactiveライセンスにして、それからinactiveライセンスに切り替えることになります。
よって、実務経験がないためinactiveライセンスを考える場合は、グアムで登録することになるでしょう。
ワシントン州のinactiveライセンスについては、USCPAどこのnoteのこちらの記事が詳しいです。
まとめ:USCPAのライセンスはどの州がおすすめ?【ワシントン州がおすすめ!】
USCPAライセンスはどの州がおすすめなのか見てきました。
ワシントン州かグアムのどちらかなのですが、両者を比較した場合、ワシントン州の方がおすすめということになりました。
ワシントン州の方がグアムよりおすすめなのは、以下の理由です。
USCPAライセンスは、ワシントン州の方がグアムよりおすすめな理由
- ワシントン州の方が、教育要件を満たしやすいこと
- ワシントン州の方が、更新手続きがやりやすいこと
- ワシントン州の方が、3年に1度の更新でいいこと
なんといっても、ワシントン州はすべての手続きがオンラインで進められるのが、最大のおすすめポイントです。
グアムのように、紙に書いて郵送などというものはありません。
ただし、グアムに出願した場合は、グアムのライセンスでいいと思います。
また、実務経験を満たせない(今後も実務経験を積む予定がない)場合は、グアムで「inactiveライセンス」にすることになると思います。
ワシントン州も「inactiveライセンス」にできますが、最初は「activeライセンス」にする必要があります。
グアムとワシントン州のどちらの州でライセンスを取得するか?
- ワシントン州のライセンスがおすすめ(ワシントン州、アラスカ州、ニューヨーク州などで出願した場合)
- グアムで出願し、実務経験がある(実務経験を積む予定がある)場合は、グアムのライセンス
- グアムで出願し、実務経験がない(実務経験を積む予定がない)場合は、グアムの「inactiveライセンス」
以上、「USCPAのライセンスはどの州がおすすめ?【ワシントン州とグアムのどちら?】」でした。
どちらの州にするかは、比較してよく考えてみることにするよ。
昔はUSCPAのライセンスが取得しやすい州が今とは違ったから、ずいぶん昔にライセンスを取った人は別だけどね。
今はワシントン州かグアムが取得しやすい州としておすすめなので、何か大きな理由がなければ、ワシントン州かグアムでいいと思うよ。
USCPA(米国公認会計士)は、受験資格を得るためにもUSCPA予備校のサポートが必要となります。
おすすめのUSCPA予備校はアビタスです。
USCPAになる方法は「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
USCPA資格の活かしかた・USCPA短期合格のコツを記載しています。