でも、新USCPA試験制度になったばかりだから、情報が少なくて困っているよ。
旧USCPA試験制度のときと同じように試験対策すればいいのかな。
結論から言うと、新USCPA試験制度になっても、REGの試験対策は同じでいいと思うよ。
新出項目がないし、スキルレベルに変更がないし、BECからの配分もないから。
REGは、新試験になっても一番影響を受けない科目と言っていいかもね。
新USCPA試験でのREGという科目の特徴や受験対策について、旧USCPA試験でのREGとの比較を含めて解説するね。
USCPAにこれから挑戦する場合「USCPAの始めかた」を参考にしてください。
どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
新USCPA試験制度に対応した改訂版です。
REGは新USCPA試験でどうなった?試験対策は?
USCPA試験のREG(Taxation and Regulation:税法と商法)は、試験対策に困ったという声をあまり聞かない科目です。
旧USCPA試験では、FAR→AUD/BEC→REGという順番で受験する方が多かったです。
最後に受験する科目ということで、既に勉強法が確定されていたからかもしれません。
また、AUDのように高い分析力・解釈力が必要とはならない科目です。
AUDのように主観が入る余地はないです。
なので、不合格を繰り返す(沼る)人がいなかったからかもしれません。
REGってどんな科目?とUSCPA合格者に聞くとこんな返事が来るでしょう。
REGってどんな科目?
- REGは法律(ビジネスに関連する法律、税金に関連する法律)の科目だから、普段使わない用語がたくさん出てくる(英単語が難しい)。
- ビジネス法と税法の2つが出題されるが、税法がメイン。
- 税法から勉強するのがおすすめ(アビタス受講生の場合は、REG1のビジネス法よりREG2の税法から勉強する)。
- ビジネス法は広く浅く、基礎的な問題が出題されるけど手抜きはダメ。
- ビジネス法はMC問題での出題がメインで、MC問題に占める出題数は半分くらい!
- 税法はTBS問題で実際の税務に沿った問題がケース化し出題されるので、演習が必要。
- 税法の規定をきちんと覚える必要がある(反対に言えば、規定をしっかり覚えておけば合格できる)。
- 税法の規定の考え方を理解する必要がある(反対に言えば、覚えていなくても理解しておけば解けたりする)。
法律科目と聞いて「難しい」「苦手」と毛嫌いしたり。
「法学部出身じゃない」「弁護士になりたいわけじゃない」などと言う受験生がいます。
ですが、USCPA試験のREGでは、USCPAとして働く際に必要な最低限の法律知識が問われるだけです。
重箱の隅をつつくような法律知識は問われないので安心してください。
基礎さえ分かっていれば合格します。
BASISを理解して、個人所得税と法人税の全体像を理解するのが大事。
全体像がわからず、ポツンポツンと論点を理解しているだけではダメ。
税法がメインで問われますが、ビジネス法もMC問題で多く出されます。
旧USCPA試験では10%~20%でしたが、新USCPA試験では15%~25%と出題割合が増えています。
つまり、MC問題だけで考えると、2問か3問に1問はビジネス法の出題となりますので、捨てたりしないでくださいね。
税法の方が出題割合が多いので、税法(アビタスの場合REG2)から勉強することが推奨されています。
ですが、ビジネス法(アビタスの場合REG1)はやらなくていいというわけではなく、勉強時間が足りずやらないまま本番を迎えると、不合格になる可能性が高まります。
新USCPA試験制度については、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのREGのBlueprintは、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのTCPのBlueprintは、こちらを参考にしてください。
新USCPA試験制度でのTCPの試験対策は、こちらを参考にしてください。
REGに関しては『アメリカ連邦税法』中央経済社がおすすめの本となります。
最初から買う必要はありませんが、理解を深めるため参照できる本がほしい!不合格になったので知識を補足したい!という場合におすすめします。
1.新試験のREGはどんな科目?
2024年1月開始の新USCPA試験では、REGの形式と構成は若干ですが変更されました。
とはいえ、基本的な本質は変わりませんので心配はいりません。
効率的に合格できるための試験対策を解説する前に、まず新USCPA試験制度でのREGがどのような科目なのか理解していただきます。
REGはどんな科目?
- TCPの前提となっている
- 旧試験でのREGの内容は一部TCPに移った
- BECの内容は出ない
- MC問題とTBS問題が50%ずつ
- MC問題数は増え、TBS問題数は変更なし
- 求められるスキルレベルは平均的なまま
(1)TCPの前提となっている
REGは、TCPの前提となっています。
新USCPA試験では、3つの必須科目(FAR・AUD・REG)で、USCPA受験生の基礎的な知識を試します。
そして、3つの選択科目(BAR・ISC・TCP)で、USCPA受験生の高度な知識を試します。
新USCPA試験での必須科目と選択科目の関係
必須科目(基礎) | 選択科目(応用) | |
会計 | FAR | BAR |
監査 | AUD | ISC |
税務 | REG | TCP |
税務について、REGで基礎的な知識が試され、TCPでは応用的な知識が試されることになります。
ただし、REGはビジネス法を含みますが、TCPはビジネス法は出題されません。
また、新USCPA試験制度でのREGとTCPの違いは、以下のようになっています。
新USCPA試験制度のREG(必須科目)とTCP(選択科目)の違い
- REG(必須科目):日常的で反復的なタスクに焦点を当てる
- TCP(選択科目):非日常的なタスクに焦点を当てる
REGでは日常的で反復的な税務と規制に関する知識、TCPでは非日常的で詳細な税務と規制に関する知識が問われます。
簡単に言ってしまうと、REGはUSCPA全員が知っておいてほしい税務、TCPは税務を専門とするUSCPAが知っておいてほしい税務ということですね。
(2)旧試験でのREGの内容は一部TCPに移った
旧USCPA試験でのREGの内容は一部、TCP移りました。
どのような内容が旧試験のREGからTCPに移ったのかというと、以下の通りです。
TCPに再配分される旧USCPA試験制度でのREGの内容
- 総所得の概念など
- インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使
- 低金利融資の利息の計上
- 米国外で雇用されている間に得た報酬
REG(必須科目)では、個人の総収入の概念が出題されます。
たとえば、賃金、利息、配当金、パートナーシップから受け取った保証金、適格退職年金制度からの所得など。
TCP(選択科目)では、総所得の概念が出題されます。
たとえば、インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使や米国外での雇用で得た報酬など。
(3)BECの内容は出ない
REGでは、旧USCPA試験のBECで出題されていた内容は出ません。
BECの内容は、税務科目(REGとTCP)以外に配分されます。
REGではBECの内容については考えなくていいので、試験対策はシンプルですね。
(4)MC問題とTBS問題が50%ずつ
REGの得点割合は、MC問題が得点の50%、TBS問題が残りの50%を占めます。
テストレット(問題群)は5つあります。
テストレット1と2は、それぞれ36問のMC問題(四択問題)で、合計72問。
テストレット3、4、5は、2問、3問、3問のTBS問題(事例形式問題)で、合計8問。
TBS問題が全科目の中で一番多いのに着目しましょう。
REGのTBS問題の得点割合も50%であることにも留意しましょう。
MC問題で全問正解は難しいので、TBS問題もしっかり対策して得点を獲得する必要があります。
(5)MC問題数は減り、TBS問題数は変更なし
旧USCPA試験と比較すると、REGのMC問題数は減りましたが、TBS問題数は変更はありません。
REGのMC問題は、76問から72問へと6問少なく。
一方でTBS問題は、8問のままで変更なし。
次で解説しますが、REGで求められるスキルも旧USCPA試験と比較して変更なしです。
よって、MC問題については、ただ単に1問にかけられる時間が多くなり、じっくり解けるようになっただけと言っていいでしょう。
(6)求められるスキルレベルは平均的なまま
REGで合格するために必要なスキルレベル(Skill Level)は平均的なままです。
新USCPA試験になっても、旧USCPA試験でのスキルレベルと変更なしです。
REGは、Remembering and Understanding(記憶と理解)、Application(応用)、Analysis(分析)という3つのスキルレベルがあります。
のちほど改めて解説しますが、REGには5つの出題分野があります。
REGの出題分野
- 倫理、職務上の責任および連邦税務手続き(10~20%)
- ビジネス法(15~25%)
- 財産取引への連邦税の課税(5~15%)
- 個人への連邦税の課税(22~32%)
- 企業への連邦税の課税(税務申告を含む)(23~33%)
Remembering and Understanding(記憶と理解)
記憶と理解は、25%から35%もあります。
覚えておけば解ける問題は多めですね。
主に出題分野1と2で出題され、USCPAに必要な一般的な倫理、専門家としての責任、ビジネス法の知識が含まれています。
Application(応用)とAnalysis(分析)
応用は、全体の35%から45%です。
分析は、全体の25%から35%です。
主に出題分野3、4、5で出題され、USCPAが税務申告書の作成とレビューに関して行うことが期待される日常的なタスクが含まれています。
USCPA試験で必要なスキルレベルについては、こちらを参考にしてください。
2.新試験でのREGはどう試験対策をする?
新USCPA試験でのREGの受験対策を解説します。
REGの試験対策
- REGとTCPを同時並行で学習・受験しない
- REGはTBS問題に十分な時間を残す
- REGの出題内容をよく理解する
- REGの問題集を追加する
(1)REGとTCPを同時並行で学習・受験しない
REGの次にTCPを学習・受験する方が多くなると思います。
順番としては、REG→TCPというのが効率的でしょう。
とはいえ、REGとTCPを同時に学習・受験することはおすすめできません。
なぜなら、どのくらいのレベルで合格できるのかわからないため、学習が多すぎたり、反対に足りなかったりする可能性があるからです。
まずはREGを受験し、合格レベルを把握(たとえREGは不合格であっても)。
それからTCPの学習をするのがいいと思います。
今のところ、TACはいっぺんにREGとTCPを勉強するのをおすすめしているように見えます。
ですが、一長一短だと思うので、よく考えながら学習を進めてくださいね。
(2)REGはTBS問題に十分な時間を残す
REGは4時間のコンピューター・ベースの試験です。
5つのテストレットに分かれており、次のテストレットに進んでしまったら、前のテストレットには戻れません。
この限られた時間の中で、すべての問題を解き終えるためには、タイムマネジメントが重要です。
REGの試験でのおすすめの時間配分は、以下のようになります。
REGは、TBS問題の数が8問もあり、全ての科目の中で1番多いです。
よって、テストレット1と2のMC問題に時間をかけすぎず、テストレット3、4、5のTBS問題に十分な時間を残す必要があります。
特に、テストレット5で時間が足りなくなってしまう受験生が多いので、要注意。
REGのおすすめの時間配分については、こちらを参考にしてください。
(3)REGの出題内容をよく理解する
REGは、米国連邦税制、税務実務に関連する米国倫理と専門職責任、米国ビジネス法が出題されます。
TCPと違って米国ビジネス法が出題されるのが大きな違いではあります。
REGには5つの出題分野があります。
REGの出題分野
旧USCPA試験
- 倫理、職務上の責任および連邦税務手続き(10~20%)
- ビジネス法(10~20%)
- 財産取引への連邦税の課税(12~22%)
- 個人への連邦税の課税(5~15%)
- 企業への連邦税の課税(28~38%)
新USCPA試験
- 倫理、職務上の責任および連邦税務手続き(10~20%)
- ビジネス法(15~25%)
- 財産取引への連邦税の課税(5~15%)
- 個人への連邦税の課税(22~32%)
- 企業への連邦税の課税(税務申告を含む)(23~33%)
旧USCPA試験のREGのBlueprintと、出題分野はほぼ変更なしです。
出題分野5に「税務申告を含む」という文言が追加されたのみ。
ただし、出題割合は変更されており、ビジネス法と個人の連邦税の出題が増えていますね。
出題分野の1と2では基礎的なMC問題がメイン。
出題分野の3、4、5は応用的なTBS問題も出題されます。
勉強の進め方としては、出題分野の1と2(倫理・ビジネス法)は後回し。
出題分野3・4・5(税法)は最初にやるといいです。
なぜなら、ビジネス法などは暗記分野で、覚えても試験までに忘れてしまいますし、理解が難しくはないです。
税法は理解に時間がかかり、出題割合が大きいので、最初に取りかかるのがいいです。
出題分野に沿って、さらに出題内容を見てみましょう。
出題分野1:倫理、職務上の責任および連邦税務手続き(10~20%)
出題分野1の倫理、職務上の責任および連邦税務手続きでは、次のような問題が出題されます。
- 税務業務における倫理と責任
- 免許制度と懲戒制度
- 連邦税の手続き
- 法的義務と責任
出題分野1は、ほぼMC問題での出題と考えられ、基礎的な問題のみ。
覚えておけば解ける問題が大半なので、しっかり覚えておきましょう。
USCPAとして税務業務を行う際に、どんなことをしてはいけないのか。
USCPAのライセンス制度や、どんなことをするとライセンスがはく奪されるか。
税務調査の手続きや、こんなことを法的に守らないといけないなど。
出題分野2:ビジネス法(15~25%)
出題分野2のビジネス法では、次のような問題が出題されます。
- 代理
- 契約
- 債務者と債権者の関係
- 連邦法および規制(雇用税、適格医療制度、破産、労働者区分、贈収賄防止など)
- ビジネス組織
出題分野2は、ほぼMC問題での出題と考えられ、基礎的な問題のみ。
覚えておけば解ける問題が大半ですが、普段の生活では聞きなれない用語が多いので、用語を理解し覚えておきましょう。
範囲は広いのですが、弁護士になるための試験ではないので、浅くて大丈夫です。
ビジネス法の出題割合は15%から25%ですが、MC問題が大半。
つまり、MC問題だけで考えると30%から50%くらいを占めると考えられます(MC問題は全体の50%なので)。
MC問題の3問か2問に1問はビジネス法と考えていいので、手抜きをすると不合格になりますよ。
ビジネス法はやらなくていいとか、リリース問題の問題だけやれば十分という噂が流れていましたが、それはダメです。
特に、新試験になってから不合格になった人は、ビジネス法を手抜きした人が多い印象です。
出題分野3:財産取引への連邦税の課税(5~15%)
出題分野3の財産取引への連邦税の課税では、次のような問題が出題されます。
- 資産の評価基準
- コスト回収(減価償却費・償却費)
覚えておけば解ける問題は出題されず、TBS問題での応用的な出題もあるでしょう。
特に、「Basis」と「税法における減価償却制度」の理解が大事となります。
「Basis」は理解しにくいかもしれません(どこの場合、全科目の中でREGの「Basis」だけ、テキストを読んでもすぐに理解できなかったです)。
- 「当年度の減価償却費・償却費の明細書や明細書の作成に使用された原資料を含む補助資料をレビューする」
- 「税務申告書に報告された減価償却費の完全性および正確性を確認するため、自動診断および検証チェックにより識別された不一致をレビューする」
といった高いスキルレベルが求められるタスクが含まれています。
出題分野4:個人への連邦税の課税(22~32%)
出題分野4の個人への連邦税の課税では、次のような問題が出題されます。
- 総所得
- パススルー事業体からの項目の報告
- 調整後総所得および課税所得を算出するための調整および控除
- 損失の制限
- 申告資格
- 税金および控除の計算
覚えておけば解ける問題は出題されず、TBS問題での応用的な出題もあるでしょう。
Form1040(米国個人所得税申告書)をベースにしつつ、どのように計算されるのか、各論点が理解できているかが問われます。
Form1040とSchedule(別表)はよく理解しておきましょう。
関連する証票を見て解答していくようなTBS問題も出題されます。
- Form1040(米国個人所得税申告書)に関し、報告された総所得の正確性・完全性のレビュー
- 報告された損失の正確性のレビュー
という高いスキルレベルが求められるタスクが含まれています。
出題分野5 :企業への連邦税の課税(税務申告を含む)(23~33%)
出題分野5の企業への連邦税の課税(税務申告を含む)では、次のような問題が出題されます。
- 帳簿上の利益・損失と税務上の利益・損失との差異
- C Corporation:一般の株式会社(普通法人)
- S Corporation:小規模会社
- パートナーシップ
- 有限責任会社
- 非課税団体
覚えておけば解ける問題は出題されず、TBS問題での応用的な出題もあるでしょう。
「個人所得税との違い」「財務会計との違い」の理解がポイントとなります。
Pass Through(パススルー)の所得税、持分のBasisも理解しておきましょう。
「分析(Analysis):②」のレベルには
- Form1120(米国法人税申告書)
- Form1120S(米国小規模会社法人税申告書)
- Form1065(パートナーシップ税務申告書)
のレビューといったタスクが含まれます。
詳しくは、USCPA試験のREGのBlueprintsを参照してくださいね。
(4)REGの問題集を追加する
REGについては、旧USCPA試験のREGの内容の一部がTCPに移りました。
その影響で、問題集にはREGだけの問題が少なくなった印象です。
よって、自分の予備校以外の問題集を取り入れてみてもいいでしょう。
Darius Clarkという人がUSCPAの動画(i75)を出していますが、新USCPA試験の問題集をAmazonで販売しています。
動画は評判がいいため、問題集もおそらくいいのではないかと思います(使った人の評判は悪くないです)。
普通に購入すると15,000円と高いのですが、Kindle Unlimited 加入者なら無料です!
なので、Kindle Unlimitedに加入していない場合、加入してもいいかもしれません。
初めての加入なら、30日間無料、もしくは、2ヶ月で499円です。
Darius Clark 2024 CPA Reviewシリーズ
USCPA試験の洋書問題集については、こちらを参考にしてください。
3.REG受験体験記・感想、手応えと結果は?
REGを実際に受験したUSCPA受験生からの受験体験記や感想、そして手応えと結果を紹介します。
まだ新試験でREGを受験した人が少ないので、今後どんどん追記していきます。
(1)アビタス受講生:REG不合格
税法の勉強はしっかりやったが、ビジネス法の勉強は間に合わなかった。
勉強時間は3ヶ月で足りると思ったが、足りなかった(あと1ヶ月くらい必要だった)。
勉強が不十分なビジネス法が、思った以上に問われて、不合格になってしまった。
(2)アビタス受講生:2回目でREG合格
旧試験では不合格になってしまったが、新試験では合格。
新試験の方が範囲としては旧試験より狭くなったからか、ラクになった印象。
REGは基礎をちゃんとやれば合格できる。
(3)アビタス受講生:2回目でREG合格
1回目は基本的で重要な論点がいくつか抜けており不合格。
ほかの論点はきちんとできていたと思うので、基本的で重要な論点を落とすと不合格になるのだと思う。
2回目は手ごたえありで合格。
Formを意識し、申告書を実際に作成するつもりで、各項目がFormのどこに入るのか、それぞれの細かいルールを思い出しながら勉強した。
全体像をつかみ網羅的に重要な論点がカバーできたのが良かったと思う。
Q&A:新試験のREGに関するよくある質問
(1)旧REGのどの部分がTCPに移ったの?
旧USCPA試験のREGのどの部分がTCPに移ったのかというと、以下のようになります。
新USCPA試験のTCPに再配分される旧USCPA試験制度でのREGの内容
- 総所得の概念など
- インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使
- 低金利融資の利息の計上
- 米国外で雇用されている間に得た報酬
REG(必須科目)では、個人の総収入の概念が出題されます。
たとえば、賃金、利息、配当金、パートナーシップから受け取った保証金、適格退職年金制度からの所得などです。
TCP(選択科目)では、総所得の概念が出題されます。
たとえば、インセンティブ・ストック・オプション(ISO)の行使や米国外での雇用で得た報酬などです。
(2)BECのどの部分がREGに移ったの?
旧USCPA試験のBECのどの部分がREGに移ったのかというと、移った部分はありません。
REGとTCPは、BECからの配分はありません!!!
(3)REGの新出事項ってどれ?
REGは新出事項がありません。
アビタス教材について、現行のUSCPA試験と新USCPA試験では、このような関係になっています。
ご質問をいただいたので共有しますね😊 pic.twitter.com/448Euoua7m— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 16, 2023
アビタス受講生なら、アビタス教材の相関図が分かりやすいですね。
(4)REGのリリース問題はある?
新USCPA試験のREGのリリース問題(AICPAのReleased Questions)は、2024年のものだけあります。
ちなみに、リリース問題と言うのは過去問のことで、リリ問とよく呼ばれています。
新USCPA試験でのREG対策として、どのリリース問題をやる?
- 2024年のREGの問題
- 旧USCPA試験でのREGでTCPに移らなかった内容の問題
旧USCPA試験のREGは、一部はTCPに移っています。
よって、TCPに移らなかった内容の問題をやることになります。
BECの内容は、新USCPA試験でのREGに配分されていません。
なので、BECの内容は気にする必要はありません。
アビタス受講生ならば、アビタスがリリース問題の分類をしてくれています。
また、リリース問題の分類表を用意してくれていますので、その表を見ながらREGに該当する問題を解くといいですね。
USCPA試験のリリース問題(Released Questions)は、新試験になったため、どの問題が新試験のどの科目になったか見分ける必要があります。
アビタスが2019年〜2023年の問題を分類してくれました!
受講生サイト→資料室→受験直前対策→AICPA Released Questions→■Released Questions Evo対応表 pic.twitter.com/DMG0AQWJso
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) January 18, 2024
多少、REGなのかTCPなのか分類が不明な問題があるかもしれません。
その場合は、TCPかもしれない問題も解いておけばいいと思います。
REGのリリース問題は、他の科目に比べ、税制改正などの影響で既に変わっている可能性があります。
ですので、そこまで昔に遡ったりせず、3年から5年分くらいやればいいと思います。
USCPA試験のAICPAリリース問題(Released Questions)は、こちらを参考にしてください。
また、USCPA試験のサンプル問題(Sample Tests)も併せてやっておくといいでしょう。
(5)新試験でもREGでリサーチ問題は出題される?
新試験でもREGでリサーチ問題は出題されます。
とはいえ、新試験では本番で Authoritative Literature のデータベースが使えなくなっており、単純な検索スキルは試されません。
USCPA試験のリサーチ問題は、旧試験では「基本的なリサーチ問題」、新試験では「応用的なリサーチ問題」です。
新試験で抜粋され添付されるAuthoritative Literatureは、旧試験と大きな違いはないでしょう。
なので、旧試験と同じく、会計基準・監査基準・税法は理解しておいた方がいいと思います。 pic.twitter.com/nGtxf3PeBl
— どこ『USCPAになりたいと思ったら読む本』著者 (@dokoblog) February 13, 2024
REGの場合は、Internal Revenue Code 資料が添付されると考えられるので、どんな構成なのか見ておくといいでしょうね。
USCPA試験のリサーチ問題については、こちらの記事を参考にしてください。
(6)ビジネス法はリリース問題だけやればOK?
ビジネス法はリリース問題だけやればいいか?というとそれは極端だと思います。
本当に時間がない場合は、ビジネス法の出題割合は15%から25%と低いので、優先度を下げていいと思います。
ですが、リリース問題だけというと心もとないでしょう。
アビタス受講生の場合は、アビタスのMC問題くらいは解けるようにしておいた方がいいと思いますよ。
ビジネス法は、MC問題での出題がメインとなるので、出題割合が15%から25%であっても、MC問題での出題割合は30%から50%くらいとなります。
講義はスキップし、MC問題を解きながらテキストを確認するくらいでもいいでしょう。
テキストを読み込んだり、洋書問題集を取り入れたりする必要まではないと思います。
(7)REGはTACの教材を購入した方がいい?(アビタス受講生の場合)
アビタス受講生で、REGはTACの教材を購入した方がいいかという問い合わせが多いです。
TACの教材がなくても、もちろん合格できます。
ちなみに、私はアビタスの教材のみでしたが、「Basis」以外は特に苦労せず、REGは80点台で合格しました(旧試験ですし、高得点というわけではありませんが)。
基本的には必要ないですが、論点のまとめ(「Basis」や租税主体別の横串など)が自分でできない場合、TACの教材の助けを借りてもいいでしょう。
教材だけの購入はできませんが、REGの1日講座を開講しており、参加すると教材がついてくる(入手できる)ようです。
(8)TCPはREGより難しい?
TCPはREGが前提となっており、REGの延長線上にあります。
TCPはREGより専門的であることは確かです。
ですが、TCPはREGより難しいかというと、そうは言いきれません。
難易度は、トピックに対するあなたの慣れや準備の程度によって異なるからです。
とはいえ、TCPはREGが前提ですので、REGを学習した後に準備を始めるのがおすすめです。
REGとTCPを並行して学習するのではなく、REGで合格レベルの感触を得てから、TCPの学習を始めるのが安全でしょう。
以上、「【2024年・2025年最新】REGは新USCPA試験でどうなった?試験対策は?」でした。
出題分野は5つあるけど、1と2はMC問題で基礎的な問題が出るからしっかり押さえて、3、4、5はTBS問題で出るからよく演習しておくよ。
新規事項はないし、BECから配分はないし、問題数は減ったし、必要なスキルレベルに変化はないし。
旧USCPA試験でも、合格できなくて苦労している受験生はあまりいなかったので、新USCPA試験でも苦労する受験生は少ないと思うよ。
USCPA試験については、どこの著書『USCPA(米国公認会計士)になりたいと思ったら読む本』も参考にしてくださいね。
新USCPA試験に対応した改訂版が出ています!
USCPAの勉強を始めていない場合は「USCPAの始めかた」も参考にしてください。